セキュアブラウザ製品からmoconaviへと移行、安全性と利便性の向上で働き方改革に貢献
1965年に創立したシステム開発会社。社会インフラを支える情報システムの構築に、すでに50年以上にわたって 携わっている。数多くの実績で培った豊富な業種・業務ノウハウとITスキルを基盤に、経営戦略の立案からIT導入・ 構築・運用まで、ライフサイクル全般にわたるサービスを提供。顧客に信頼されるパートナーとして高品質で付加価値の高いソリューションを提供し続けている。
50年以上にわたり、官公庁や運輸、通信、金融など多様な分野において、社会インフラを支える情報システムの構築に携わってきたキーウェアソリューションズ。近年は農業ICTや医療/ヘルスケア、AI等の分野にも積極的に参入し、日本社会のインフラを支える「縁の下の力持ち」としての役割を拡大し続けています。
客先でシステムの構築・運用を行う仕事が多いため、多くの社員は社外で勤務しています。
「お客様サイドに自社のPCを持ち込めないケースも多く、スマホで手軽に社内システムにアクセスしたいという要望は、以前から数多く寄せられていました」と語るのは、キーウェアソリューションズ 情報システム部 理事の神戸 俊樹氏です。この要望に応えるため、2016年11月には社員に対してiPhoneを配布。さらに複数の製品を検証した上でセキュアブラウザも導入、セキュリティを確保した状態で社外からアクセスできる環境を整備していったと言います。
情報システム部理事 神戸 俊樹様
「今から振り返れば、このセキュアブラウザは導入したバージョンのまま利用していたためセキュアブラウザ製品特有のタイムラグと、弊社環境との相性からか動作が不安定になる事がありました。また初期設定の際の証明書の発行やそのインストールの作業にも手間がかかっていました。さらに証明書は他の端末にコピーされる恐れもあり、そこから情報が漏洩する危険性もあります。しかし当社にとって初めてのセキュアブラウザということもあり管理に注意をはらって利用していました」(神戸氏)。
その後、認証システムを更新することになり、このセキュアブラウザでは対応できないことが判明。別のセキュアブラウザへの移行が必要となりました。この時、認証システムベンダーから勧められたのがmoconaviです。そこで2018年10月に試験導入を行い、使用感などの検証を実施。その結果、旧来のセキュアブラウザに比べて優位性が高いと判断し、2019年1月に導入を決定しています。
moconavi採用の決め手は2点あったと説明するのは、キーウェアソリューションズ 情報システム部
シニアエキスパートの吉永 雅之氏です。第1は端末にデータが全く残らないため、セキュアブラウザ製品に比べてより高いセキュリティを確保できること。第2は、これまでは不可能だった、社内NASへのアクセスが可能なことです。
「進捗報告書等はExcelで作成してNASに保存しているのですが、以前はiPhoneからアクセスできないため、PCからVPNでアクセスするか、帰社して確認しなければなりませんでした。またどうしてもiPhoneで確認しなければならない場合には、メールで転送してもらうか、セキュアブラウザでアクセス可能なグループウェアに貼り付けて貰う必要がありました。しかしmoconaviであればこのような対応が不要になり、セキュリティだけではなく利便性も高まると判断しました」。
また動作が安定しており、証明書の配布が不要であるため管理が容易な点と証明書の漏洩を心配する必要のなくなった点も評価されました。さらに、以前はIDとパスワードで認証を行う必要がありましたが、moconaviはiPhoneの生体認証機能に対応しており、利用時のストレス軽減も可能になると期待したと言います。
実際にmoconaviへと移行したことで、「スマホひとつでできることが増えて効率が上がっている」「以前よりも使い勝手がいい」「外出先での作業者にとって非常に有効なツール」など、ユーザーから数多くの好意的なコメントが寄せられています。なかには「外出先で伝票の承認ができるため平日でも休暇が取りやすくなった」「会社に帰らないとできない業務を減らせた」という声もあり、働き方改革にも大きな貢献を果たしていることがわかります。
その一方で「端末側にデータが残らないので、運用サイドとしても安心です」と言うのは、キーウェアソリューションズ 情報システム部 エキスパートの伊藤 繭子氏。MDMも併用して安全性を二重に確保していますが、そもそも端末に情報がなければ、万一落とした場合でも落ち着いて対応できると語ります。「これなら仮にインシデントが発生した場合でも、自信を持って社員を守れます」。
moconaviはブラウザ製品ではなくアプリケーションとして実装されているので多様なシステムとの連携がしやすい製品となっていることもあり、安定性も向上しました。例えば以前では、モバイル対応していない基幹システムにアクセスした際に画面が真っ白になり、操作不能になることもありましたが、moconaviではこのような問題は発生しにくくなっています。
さらに伊藤氏は「moconaviが提供するクラウド型の電話帳機能も便利です」と言及。電話番号を端末側に入れなくても着信時に相手の名前が表示されるので、誰からの電話なのかがすぐにわかるのだと言います。「端末を変更した場合でも既存の電話帳をすぐに使えます。もちろん通話履歴は端末側に残りません」。
2020 年3 月にテレワーク制度を導入、翌4 月には時間有給制度も導入し、より自由な働き方を実現するための取り組みも推進しています。このような制度を効果的に活用する上でも、moconaviの安全性と利便性は重要な役割を果たしています。
「試験導入から現在に至るまで、トラブルらしいトラブルはほとんどなく、Q&A対応も迅速です」と神戸氏。すでに8割の社員を対象にmoconaviを展開していますが、今後は全社員にmoconaviを使ってもらう方針だと語ります。「今後導入もしくは更改するシステムはモバイル対応が必須であり、その際にもぜひmoconaviで利用しやすいものを前提に検討したいと考えています」。
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