「moconavi RDS LGWAN リモートアクセスサービス」で職員のリモートワーク環境を実現。マルチOS・マルチデバイス、簡単ログインで問い合わせも減少


本州北部に位置し、約90万人が暮らし、「あきたこまち」「サキホコレ」といった銘柄米や美味しい日本酒で知られる秋田県。その行政機関である秋田県庁は、職員のリモートワークを推進するために、moconavi RDS LGWANリモートアクセスサービス(※以下、moconavi RDSと表記) を採用しました。
moconavi RDS を導入するまでの経緯や、以前抱えていた課題、moconavi RDS を選定した理由、そして導入後の効果について、デジタル政策推進課の伊藤隼人さま、佐藤大輔さま、田口瑞基さまにお話を伺いました。
秋田県庁本庁舎
── はじめに、御庁のDXに関する取り組みについて教えてください。
伊藤さま:秋田県は2021年に秋田県DX戦略本部を設置し、「秋田県DX推進計画」に基づいて「行政手続のオンライン化」「マイナンバーカードの普及・活用」「行政事務の効率化と 働き方改革」といったカテゴリごとに様々な施策を進めてきました。我々はデジタル政策推進課に所属し、庁内システムの運用の改善や、各部署のDX推進支援を行っています。
デジタル政策推進課 伊藤さま
── moconavi RDSも、やはり「秋田県DX推進計画」の一環として導入されたのでしょうか?
佐藤さま:おっしゃるとおりです。「業務の効率化と働き方改革」の中で、全職員がいつでもリモートワークをできる環境を整備するために、moconavi RDSと Chromebookを導入し、2024年4月から本格的に運用を開始しました。
デジタル政策推進課 佐藤さま
── moconavi RDS を導入する以前の環境で感じていた課題を教えていただけますか。
佐藤さま:moconavi RDSの導入前、2021年から別のリモートデスクトップサービスを使ってリモートワーク環境を整備しようと実証していました。職員各自で端末を用意し、LGWAN対応のリモートデスクトップサービスで庁内のネットワークに接続して自席のデスクトップパソコンを遠隔操作するという運用です。
しかし、その時に使用していたリモートデスクトップサービスはWindows OSでしか使えなかったので、macOS等を使っている職員は実質リモートワークができませんでした。また、キーボード操作をする際も、例えば数字の8を押したのに隣の9が入力されてしまうなど、操作のズレが発生することもありましたね。不具合も多く、ときには何度も再起動しなければならず、決して実用的とは言えませんでした。
さらに、1デバイスに対して1ライセンスが必要で、複数端末の利用やライセンスの付け替えができなかったので、拡張性という観点でも厳しかったです。全庁でリモートワーク環境を整えるためには職員全員分のライセンスを購入しなければならず、コストを考えると現実的ではありませんでした。
── 御庁のリモートワーク環境における課題を解決するために、moconavi RDSを採用した理由を教えてください。
田口さま:moconavi RDSはマルチOS・マルチデバイス対応で、かつLGWAN接続できるリモートデスクトップサービスとして、他のサービスにはない優位性があります。また、1デバイスに対して1ライセンスではなく、自由にライセンスの付け替えができる点も魅力を感じたポイントです。しかも、その都度端末をセットアップする必要がなく、端末に moconavi RDSをインストールしておけば、SSO認証やワンタイムパスワードでスムーズかつセキュアにログインできます。
デジタル政策推進課 田口さま
── moconavi RDSとともに、リモートワーク用の支給端末としてChromebookを採用した理由を教えてください。
伊藤さま:まず、マルチOS対応の moconavi RDSだからこそ、あらゆるOSを導入の視野に入れることができました。その中でもChromebookを選んだ理由のひとつが「多層防御」の原則に基づいたセキュリティの高さです。moconavi RDS の思想と同様、端末内にデータを残らないように設定でき、リモートワークに適した端末と判断しました。
── moconavi RDSおよびChromebookの導入はどのように進めていきましたか?
佐藤さま:実証期間中、トライアルで moconavi RDSを30ライセンス無償で提供いただき、試験運用を行いました。リモートワークでの本格運用を視野に入れ、庁内環境で職員に moconavi RDSをインストールした Chromebookを使用してもらうと、画面転送方式でありながら自席のPCを直接操作しているのとほとんど変わらないスムーズな操作性に驚きましたね。ストレスなく使えるという庁内の評価を確認したうえで、2024年4月から全庁での本格稼働を開始しました。
── moconavi RDSとともに、リモートワーク用の支給端末としてChromebookを採用した理由を教えてください。
佐藤さま:現在はmoconavi RDSを1,100ID、Chromebook280台運用しています。Chromebookは各課に配布した端末を、職員はリモートワークで利用可能です。自分に割り当てられた moconavi RDS アカウントで気軽にログインできます。さらに、デジタル政策推進課では、借用申請不要で端末の利用が可能な取り組みも実施しております。
デジタル政策推進課で配置されている自由貸し出し用Chromebookステーション
もちろん、マルチOS・マルチデバイスなので、WindowsやAndroid、Mac、iPhone、iPadなど、各自が所有する端末を利用したBYODも可能。関連知事部局の全職員が必要に応じてリモートワークで利用できる環境を実現しています。
── moconavi RDSの導入により、庁内のリモートワークはどのように変わりましたか?
佐藤さま:moconavi RDSの導入以前の2023年度にリモートワークを実施した職員の人数が年間で1,060人だったのに対し、導入後の2024年度は11月の時点で1,650人を超え、リモートワークが大幅に浸透しました。
以前のリモートデスクトップサービスは予算の関係で300ライセンスしか用意できていなかったので、ライセンスが足りなくてリモートワークができなかった人もいたと思います。moconavi RDSは手頃な費用感で1,100IDを契約でき、多くの職員が利用できるようになりました。
職員の利用は事前申請不要で使用できるので、平時でも子どもが熱を出して突発的に休まなければならない場合でも、職員が携行するパソコンやタブレット、スマートフォンなどからもフレキシブルに接続が可能です。また、外出の多い課の職員の場合、車や電車など移動中の車内でスマートフォンからメールを返信したり、資料を修正したりすることもでき、使いやすいと好評です。私はよくスマートフォンの音声入力機能を活用しています。パソコンのキーボードで入力するよりも早くて簡単なので、リモートワークでなく庁舎内でもあえて使うこともあります。
また、自由貸し出しの Chromebookを使えば庁舎内の打ち合わせでも自席からPCを持っていかず、Chromebook でリモート接続して使えるのもいいですね。資料を印刷して持参する必要もないので、ペーパーレス化にも繋がっています。
伊藤さま:今年(2024年)の5月からはmoconavi RDSの新機能として、端末にmoconavi RDSアプリをインストールしなくてもブラウザで使えるようになり、さらに使いやすくなり、導入が楽になりました。ブラウザからでも操作性は変わりません。「端末に余計なものを入れない」というchrome OS の思想にも合致していて、より快適に使えるようになりました。
田口さま:以前のリモートデスクトップサービスを使用していた時は、職員がセットアップに苦労することが多かったが、moconavi RDSを採用してからはSSO認証で簡単にログインできるようになり、不具合もほとんどなくなったので、問い合わせ対応の負担も少なくなりました。また、以前はExcelシートで誰にどのライセンスを渡したかを管理していましたが、今は管理画面で確認でき、ライセンスの制御も管理者権限で簡単に行えます。
── 最後に、moconavi RDSへのご要望や今後の展望をお聞かせください。
佐藤さま:moconaviRDSの導入により秋田県庁のリモートワークは飛躍的に利用が進みました。県としては今後本格導入を進めているGoogle WorkspaceとmoconaviRDSを組み合わせることで、快適で生産性の高い業務環境の実現を目指します。レコモットさんにはmoconaviRDSのさらなる機能向上や、引き続きの手厚いサポートを期待しています。
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