リモートデスクトップとは?基本的な知識からエラー時の対処方法まで徹底解説

投稿日:2020 - 4 - 15

「個々の事情によって、さまざまな働き方が選択できること」を目指す働き方改革が進められています。働き方改革に必要なものは、テレワークの導入です。しかし、それを実現するための手段・導入方法にはさまざまな種類があります。そこで、この記事では「リモートデスクトップ」の基本的な機能・問題が起きた場合にどういう対処をすべきなのかなどについて詳しく紹介します。

リモートデスクトップとは

「リモートデスクトップ」は、Windows10に標準搭載されている機能で、大きな特徴が2つあります。

離れた場所にあるPCの遠隔操作ができる

PC同士をネットワークで接続し、リモートデスクトップの設定を行います。リモートデスクトップができるようになると、たとえば、自宅にあるPCから職場のPCにあるデータの編集やインストールしたアプリの利用などができるようになるのです。

スマートフォンでも利用できる

Apple・Androidどちらのスマートフォンでも、アプリを使えばリモートデスクトップの使用が可能です。ただし、アプリから見ることができるのは、サーバーで実行されているものだけです。そのため、接続したPCから情報漏洩することがないので、いつでもどこでもどの端末でアクセスしてもセキュリティ面は安全だといえます。

VDIとリモートデスクトップの違い

VDIとリモートデスクトップにはどのような違いがあるのでしょうか。

VDIとは?

VDIは「Virtual Desktop Infrastructure」の略です。仮想化専用のソフトウェアをインストールし、その上に仮想デスクトップ環境を実行します。これによって1人1台の仮想マシンが割り当てられることになり、1台の端末を占有しているのと同じ感覚で利用できるのです。ちなみに、仮想マシンとはサーバー上で仮想化したデスクトップの基礎環境のことを指します。VDIは個別のデスクトップ環境にアクセスできますが、高度な技術が必要です。

リモートデスクトップ

リモートデスクトップは1台のサーバーに複数のユーザーが接続し、同じデスクトップ環境を使用する方法です。VDIの普及により、徐々に採用する企業は減ってきています。リモートデスクトップは仮想環境に利用するデスクトップを最小に抑えるため、一定の利便性を担保しながらコストを低減することが期待できます。しかし、一人ひとりのユーザーの要件に対応できず、VDIと比較して自由度が劣るのです。たとえば、アプリをインストールしたり、設定の変更などができなかったりします。

これらのことから、一人ひとりのデスクトップ環境が必要で、サーバーリソースの最大効率化をしたい場合はVDI、ユーザーの使う環境が一定でも問題なく、費用をとにかく抑えたい場合はリモートデスクトップがおすすめです。

リモートアクセスとリモートデスクトップの違い

「リモートアクセス」は、遠隔地にあるPCやネットワークに接続することです。リモートアクセスツールを利用することで、社内ネットワークに接続できる環境を作れます。つまり、会社にいなくても、社内にいるときと同じように作業できるのです。しかし、社外からインターネットを利用するので通信による情報漏洩の可能性があります。その対策として、VPN環境の構築・SSLの利用による通信の暗号化などを行わなければなりません。

一方、「リモートデスクトップ」はリモートアクセスを行うツールの一つで、PCのデスクトップ画面を遠隔操作できます。リモートアクセスは、VPN環境を接続しなくてもアクセスすることが可能です。しかし、セキュリティ面を強化するために、個別で対策を行わなければならないデメリットもあります。リモートアクセスは社内ネットワークへの接続、リモートデスクトップはデスクトップ画面そのものを転送するという点が違うところです。

リモートデスクトップのメリット

「リモートデスクトップ」のメリットは以下の3つです。

手元のPCのスペックを問わず、スムーズに作業しやすい

「リモートデスクトップ」にすることで、手元にあるPCのスペックが低くても遠隔操作するPCの性能が高ければスムーズに作業しやすいです。PCの性能は、CPUの処理能力・OSのバージョンによって決まります。つまり、遠隔操作先のPCのスペックが高ければスムーズに使用できるのです。

場所を問わず、働き方の選択肢が広がる

リモートデスクトップの利用によって業務が効率化され、働き方の改善につなげられます。たとえば、子持ちやケガ人・病人などどのような条件がある人でもどこででも仕事ができるようになり、働き方の選択肢が広がります。

経費削減できる

社内専用ソフトを社外でも使用できるため、社外用ソフトを導入する必要がありません。社内のPCをサーバーで一括管理できることで、非常にコスト削減ができます。業務が効率化し、経費削減もできることは会社・従業員に対して大きなメリットです。

リモートデスクトップの設定手順

「リモートデスクトップ」のメリットをうまく活用するためには、接続方法を事前に知っておく必要があります。接続のためには、接続する側のPCとされる側のPCの両方を設定しなければなりません。事前準備後にホスト側PCの設定、次にクライアント側のPCの設定を行います。設定後はきちんと接続できれば完了です。ここでは、リモートデスクトップの設定方法について詳しく紹介します。

手順①事前準備

まずは、事前準備を行いましょう。接続される側のホストPCの「コンピューター名」「ユーザー名」「パスワード」が必要なので、事前に調べておく必要があります。「コンピューター名」がわからないときは、設定からバージョン情報を開いて確認できます。バージョン情報には、コンピューター名が「PC名」という表示になっているのでわかりやすいです。PC名を変えたい場合は「このPCの名前を変更」から行えます。また、「ユーザー名」に関しても設定から確認可能ですが、こちらは「アカウント」をチェックするとわかります。

注意点は、使用するエディション(Windows OSの種類)によってホストになれるかどうかが決まる点です。一般的にはエディションは「Home」になっていますが、ビジネス向けのものは「Pro」もしくは「Enterprise」になっています。ProとEnterpriseはホスト側・クライアント側どちらの場合でも利用可能です。しかし、Windows10のホームエディションの場合、ホストとして使用することができません。つまり、それ以外のエディションのPCを使用する必要があります。使用するPCのエディションがわからない場合は、設定からバージョン情報を開いて確認しましょう。

手順②ホストの設定

ホスト側PCの設定を行います。「スタート」をクリックし、「Windowsシステムツール」「システムセキュリティ」「リモートアクセスの許可」と順に開いていきます。「リモートアクセスの許可」にある「システムのプロパティ」から「このコンピューターへのリモート接続を許可する」に変更します。注意点は「ネットワークレベル認証でリモートデスクトップを実行しているコンピューターからのみ接続を許可する」にチェックが入っている場合、それをはずしておいたほうが良いでしょう。

また、もし、ホスト側PCへ接続できるユーザーを追加したり、削除したりしたい場合は、同じポップアップ上にある「ユーザーの選択」を見ると「リモートデスクトップユーザー」があるので、そこから必要なときに行うことが可能です。

手順③クライアントの設定

ホスト側PCの設定ができた後は、クライアント側PCの設定も行います。「スタート」のアプリ一覧から「Windowsアクセサリ」「リモートデスクトップ接続」と開き、コンピューター名を入力して接続できます。接続の際、ユーザー名とパスワードの入力が必要ですが、今後も利用するのであればアカウントを記録しておくと便利です。ただ、セキュリティ面の心配もありますので、利用しないのであれば記憶させずに自分で管理するほうが良いでしょう。

リモートデスクトップでの問題点とその対処方法

「リモートデスクトップ」は設定を正しく行っていたとしても、接続できないなどの問題が起きるケースがあります。せっかくさまざまなメリットを得られるリモートデスクトップを活用しようとしても、問題が出ては困ってしまうのではないでしょうか。こちらでは、「リモートデスクトップに接続できない主な要因」や「どうすれば接続できるようになるか」など対処方法について詳しく紹介します。

問題点①ネットワークエラー

「リモートデスクトップ」の接続がうまくいかないときは、ネットワークエラーの可能性があります。そもそも、インターネット接続ができていなければリモートデスクトップも利用できないので、ネット状況の確認をします。無線につながっていてもインターネットにつながらなかったり、突然「使用可能な接続はありません」と出てしまったりする場合は、それぞれ改善しなければなりません。無線につながっているのにインターネットができない場合は、主にホームゲートウェイのルーターにトラブルが起きていることが多いので対処しましょう。

使用可能な接続がないと表示された場合はWindows10をインストールしたばかりのときなどはネットワークの場所が「パブリックネットワーク」になっていることがあるので確認してみましょう。パブリックネットワークは公衆のネットワークに接続できる設定なので、「プライベートネットワーク」に変更することでエラーが解決します。パブリックネットワークは、ホテルのサービスになっているネットを使用する場合や公衆無線LANを使用する場合などに使用する設定です。 スタートメニューの「設定」「ネットワークとインターネット」「イーサネット」と順に開き、「このPCを検出可能にする」をオンにすることでプライベートネットワークに変更可能となります。

問題点②ホストが見つからない

クライアントがホストコンピューターを探して遠隔操作を行う「リモートデスクトップ」は、ホストが見つからなければ接続できません。接続のために、設定の段階でクライアント側にホストのコンピューター名やユーザー名を入力しています。しかし、接続できないということは、入力したコンピューター名が間違っているためにホストを探し出せていない可能性があるので確認をしなければなりません。ホスト側コンピューターの「スタート」を右クリックし、「システム」の「デバイス名」に書かれている文字列をコピーします。クライアント側のコンピューター名も確認して間違っていたら訂正した後、接続可能かどうかを確認しましょう。

PC名が間違っていなければ、IPアドレスの指定を行ってみるのも良いです。windowsマークから「Windows PowerShell(管理者)」を開き、「ipconfig」と入力してEnterを押します。「IPv4 Address」の値を確認し、接続先PCのIPアドレスを指定して接続できるかを確認するのがおすすめです。

問題点③ファイアーウォールが原因

ファイアーウォールが原因で接続できないケースもあります。ファイアーウォールという言葉は聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。ファイアーウォールはネットワークの安全性を確認し、許可するか拒否するかを決めるものです。もし、リモートデスクトップの接続を許可していても接続できない場合は、ホスト側のファイアーウォールで「外部ネットワークからの接続を拒否」になっていないか確認しなければなりません。

「スタート」「Windowsシステムツール」「コントロールパネル」を順に開き、「システムとセキュリティ」から「Windows Defenderファイアーウォール」を見ましょう。「Windowsファイアーウォールによるアプリケーションの許可」のアプリ画面一覧にリモートデスクトップがあるので、「パブリック」をOKにします。リモートデスクトップに接続できれば完了です。

問題点④キーボードレイアウトが変わる

リモートデスクトップの接続以外にも問題がでるケースがあります。たとえば、クライアント側のPCのキ―ボードが「USキーボード」になってしまうのです。あえてUSキーボードを使用している人もいますが、日本人は日本語のキーボードを用いていることが多い傾向があります。普段使い慣れないキーボードを使用すると、作業を効率よく進められなくなります。使いにくいと感じた場合は、日本語キーボードに変更しておくのも良いでしょう。

日本語キーボードに戻すには「歯車」アイコンから「設定」「地域と言語」「優先する言語」「日本語」「オプション」と開きます。次に「ハードウェアキーボードレイアウト」から「レイアウトの変更」「日本語キーボード」を選んで、PCを再起動して確認をして問題なければ完了です。

リモートデスクトップで自由な働き方を目指そう

「リモートデスクトップ」を使用すると、場所を問わず、遠隔操作が可能になります。その分、業務の効率化にもつながるのでメリットも大きいです。場所を問わないので交通費の節約にもなり、社外用のアプリを導入する必要もありません。コスト削減が実現し、より自由な働き方をできるようになるのでリモートデスクトップを積極的に活用していきましょう。

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