IP電話とは?仕組みや050番号と0ABJの違い、メリット・デメリットを解説

  • 投稿日:2020 - 4 - 16
  • 更新日:2020 - 11 - 30
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電話サービスの一つである「IP電話」。一般的なアナログの固定電話とどのように違うのか、あなたはご存知でしょうか?

IP電話を利用することで、固定電話よりも簡単かつ低コストで通話環境の整備が可能です。一方でIP電話には“弱点”もあるため、ビジネスでの利用を考える場合は注意が必要です。

今回の記事では、IP電話の導入を検討するうえで知っておきたい、IP電話の仕組みや、メリット・デメリットについて解説します。

IP電話とは

IP電話とは、「IP(インターネットプロトコル)」と呼ばれる通信方式を利用して通話を行う電話サービスの総称です。

IP電話の仕組みと歴史

IP電話は、IP(インターネットプロトコル)を利用した「VOIP(Voice over Internet Protocol)」と呼ばれる通信技術により、音声をデジタル化して相手に届けます。

パケット化された音声データは分割されて伝送され、再構成を経て人間が聞き取れる音声として相手のもとで再生されます。

日本においてIP電話は、2003年にインターネットサービスプロバイダが回線契約時のオプションとして提供を開始しました。そして、2005年頃からは大手企業が問い合わせ窓口の電話番号にIP電話を導入するといったケースが登場し、徐々に利用が拡大していきました。

IP電話と固定電話(アナログ電話)の違い

アナログ電話の場合、回線の途中で交換局という施設を経由します。通話相手との距離が遠いほど通過する交換局が多くなり、同時に通話料金が高くなるのがアナログ電話の特徴です。

これに対し、IP電話は信号の伝送方法がアナログ電話とは異なるため、交換局を経由しません。そのため、距離による通話料金の違いがなく、全国一律の料金となります。

IP電話の電話番号、0ABJ番号と050番号

IP電話は、「0ABJ番号」と「050番号」の2つタイプに分かれます。

0ABJ番号とは

0ABJ番号とは、「03」などで始まる全10桁の電話番号の形式。2桁・4桁・4桁とハイフンで区切られた番号で、私たちが日頃目にすることの多い、馴染み深い電話番号の形式です。

10桁を「0A – BCDE – FGHJ」と表すことから、その略称として「0ABJ番号」と呼ばれています。ちなみに、最後が「I」ではなく「J」なのは、数字の「1」と見間違えないようにするためです。

数字には意味があり、ハイフンごとに「(市外局番)–(市内局番)–(加入者番号)」といった情報を表します。

0ABJ番号をIP電話で使うためには、総務省の定める通話品質の基準を満たさなければなりません。通話品質の評価基準は「接続品質」「総合品質」「安定品質」「ネットワーク品質」の4項目で定められています。IP電話の一つである光電話はこの基準を満たしているので0ABJ番号を割り当てることができます。

050番号とは

050番号は、「050」から始まる11桁の電話番号の形式。ハイフンごとに「050(IP回線) – 事業者の識別番号 – 加入者番号」という情報を示し、電話番号を見ると通信機能を提供する電話事業者を判別することができます。

050番号は0ABJ番号と異なり、市外局番や市内局番といった地域情報が含まれません。そのため、携帯電話やスマートフォンなどの通信端末でも用いることが可能です。

0ABJ番号と050番号の違い

0ABJ番号と050番号の違いとしては、主に2点あげられます。

1点目は、サービス提供事業者を変更する際の「乗り換えやすさ」です。

050番号を利用している場合、サービス提供事業者を変更することで番号そのものも変わってしまいます。企業の場合、電話番号が変わると、取引先に知らせなければならなかったり、名刺やパンフレット、ホームページなどの記載を変更しなければならなかったりと、さまざまな対応が必要になるため注意が必要。

これに対して、0ABJ型の番号は「現在加入電話※として使っている番号」または「元々加入電話で取得した番号で、現在は光電話など他の電話サービスで使っている番号」であれば引継ぎが可能です。

※加入電話:電話の設置を希望する者がNTT東日本やNTT西日本といった電話通信事業者と契約をして敷設する電話回線

2点目は「通話の品質」。IP電話の通話品質は、固定電話同等レベルのクラスA、携帯電話レベルのクラスB、B以下のクラスCと、3段階に分かれています。0ABJ番号はクラスAの品質を満たすことが必須条件なのに対して、050番号はクラスCでも取得可能。そのため、050番号の場合、サービスによっては通話の品質に不安があるため、選ぶ際は注意が必要です。

IP電話のメリット

IP電話には大きく3つのメリットがあります。

運用がラク

IP電話は企業が導入することで、従来型の電話と比べて運用がラクに行えるようになります。通信インフラをデータ通信用のネットワークに統合でき、通信網の運用管理の一元化が可能です。

さらに、IP電話は回線の追加と削除も簡単に行えるため、社員の増減にも柔軟に対応できます。そのため、人数が増えたら新しい回線を追加し、退職者が出て回線を使わなくなったら、その回線は削除してしまうだけと、運用も簡単です。

通話料金が安い

IP電話は固定電話に比べ、基本料金、通話料金、共に安いこともメリットのひとつ。一例を挙げると、県外へ3分間電話を掛けた場合の料金では、IP電話が8円程度に対して固定電話では20円程度かかります。また、基本料金もIP電話は相場価格が500円程度と割安な価格です。

IP電話は音声自体をデータ化するため、交換局などの設備が不要。これにより費用も安価に抑えることができるのです。さらに、IP電話を提供するインターネットサービスプロバイダーによっては、回線契約と同時に申し込むことでさらに安くなるというプランも用意しています。

同じプロパイダへの通話が無料

IP電話を使うと、同じプロバイダでIP電話を契約している相手との通話料金が無料になります。そのため、電話の頻度が多かったり、長時間電話することがあったりする相手と相互にIP電話を導入するとお得になります。

そのため、全国で複数の事務所や支店を展開している企業の場合は特に有効。旅行会社はIP電話の活用が浸透している業界のひとつです。

IP電話のデメリット

IP電話にはメリットだけでなくデメリットもあるため、導入する際は注意しましょう。

緊急通報電話が使えない

一部のIP電話サービスを除き、IP電話から110番や119番といった緊急通報電話に掛けることはできません。緊急通報電話はNTTがつくった仕組みであるため、IP電話がNTTの固定電話と同じように利用することはできないのです。

しかし、この仕様はIP電話が普及してきた現代にはそぐわないため、総務省が改善のための働きかけをしています。そのため、近い将来IP電話でも緊急通報電話が使えるようになることも考えられます。

フリーダイヤルが使えない

緊急通報電話と同様、フリーダイヤルに電話を掛けられないことも、IP電話を導入するうえで知っておきたいポイントです。IP電話は携帯電話と同じように、フリーダイヤルには接続されない仕組みになっています。フリーダイヤルが使えないため、有料の専用番号に掛ける必要があります。

ただし、企業で電話を使用する際、フリーダイヤルに電話をかける頻度はそれほど多くないでしょう。また、IP電話の通常利用時の通話料が安いことも考えると、それほど心配しなくて良いかもしれません。

音声品質が低いものがある

前述した通り、050番号のIP電話の場合、サービスによっては通話の品質に不安があるものもあります。また、ネットでパケット化された音声データを伝送するため、例えば通話と同時に大容量ファイルの送受信を行うと、音声の品質が下がったり、処理速度が遅れたりしてしまいます。音声品質を安定させるためには、インターネット回線の通信速度を上げる、もしくは回線の容量を増やすといった対策が必要となります。

電話サービスの切替は慎重に

IP電話は「運用がラク」「通話料金が安い」「同じプロバイダへの通話が無料」といったさまざまなメリットがあり、企業のコスト削減や業務効率化につながります。

一方で「緊急通報電話が使えない」「フリーダイヤルが使えない」といったデメリットもありますが、ビジネス利用においてはあまり気にしなくても良いでしょう。それよりも注意すべきは、通話品質です。IP電話の050番号サービスには音声品質が低いものもあり、そういったサービスを選んでしまうと、コミュニケーションロスが発生してしまいます。また、インターネット回線の状況によっても音声品質が変わるため、場合によっては回線の見直しも必要となり、余計にコストがかかってしまうこともあります。

moconavi050がおすすめ

法人向けの050番号サービス「moconavi 050」は携帯電話回線を使用し、ネット環境に依存しないため、鮮明な音声を実現しています。携帯電話回線のキャリア携帯と比較し通話料も2分の1程度と利用しやすい料金設定です。

また、個人の端末をビジネスで使用するBYOD(Bring Your Own Device)にも最適。個人端末にビジネス専用の050番号を付与できるので、社員のプライバシーも守られ、安心です。社給端末が不要になることでコストもおさえられます。

ビジネス電話の切り替えをお考えの際は、選択肢の一つとしてmoconavi 050を検討してみてはいかがでしょうか?

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