社用携帯を導入してスマホを2台持ちするメリットとデメリットを解説
- 投稿日:2023 - 2 - 3
- 更新日:2023 - 2 - 3

従業員に社用携帯を支給する企業は少なくありません。
総務省の調査でも、約56%の企業が全従業員もしくは特定の職務を行う従業員に対してスマートフォンを支給しているという結果が出ており、会社支給の社用携帯と私用端末を使い分けて、スマートフォンを2台持ちしている人も少なくないことがわかります。※1
この記事では、社用携帯を支給するメリット・デメリットについて解説します。社用携帯の導入や廃止を検討している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
※1 出典:平成30年度 デジタル化による生活・働き方への影響に関する調査研究 成果報告書(2018年)
従業員に社用携帯を支給するメリット
社用携帯は情報共有やタスク管理、スケジュール管理など、さまざまな目的で活用されます。スキマ時間に手軽にメールやスケジュールのチェックができるので、社用携帯を支給すると外出や出張の多い従業員は特に有効活用できるでしょう。
ここでは、従業員に社用携帯を支給する4つのメリットを紹介します。
従業員のプライバシーを守れる
社用携帯があれば、取引先や顧客に会社用の番号を伝えればよいため、業務で個人の携帯番号を使う必要がありません。業務以外の要件で個人の携帯に電話がかかってくることを防止でき、従業員のプライバシーを守ることができます。
取引先や顧客に個人の携帯番号を教えるのは、抵抗のある従業員もいるでしょう。休日に業務の電話がかかってきたり、顧客や取引先から個人的な連絡が来るようになったり、トラブルや従業員のストレスにつながるおそれもあります。
社用携帯を支給すれば個人の携帯番号を業務で使用することがなくなるため、トラブルのリスクや従業員のストレスを軽減できます。
情報共有がしやすく業務効率化につながる
社用携帯を支給すると、情報共有がしやすく業務効率化につながるのもメリットのひとつです。携帯電話やスマートフォンなら手元で簡単に操作でき、移動中などのスキマ時間にメールやスケジュールをチェックしやすくなります。緊急の用件がある場合でも、社用携帯ですぐに連絡が取れるので安心です。
また、顧客や取引先からの電話が直接社用携帯にかかってくるようになるため、社内で電話を取り次ぐ頻度が減るというメリットもあります。
仕事とプライベートを分けられる
仕事とプライベートを分けられるのも社用携帯を支給するメリットです。業務関連の連絡はすべて社用携帯にかかってくるため、業務時間外や休日は社用携帯の電源をオフにしておけば、仕事とプライベートを明確に分けられます。
セキュリティ対策がしやすい
社用携帯は会社側が管理するため、セキュリティ対策がしやすいこともメリットとして挙げられます。端末管理システムを使えば、セキュリティソフトのインストールや遠隔操作での端末ロック、インストールできるアプリの制限など、端末を一元管理できます。また、シャドーIT(会社が許可していない端末でクラウドサービスなどを業務利用すること)の情報漏えいのリスクも回避できます。
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業務で使用する端末はセキュリティ対策が必須ですが、個人の携帯電話は社用携帯ほど細かく制限するのは難しいでしょう。例えばセキュリティソフトのインストールを促しても、対応しない人がいるかもしれません。そのほか、使用方法の制限や監視についても、個人の携帯電話はプライバシーを考慮すると会社側でコントロールできる内容は限られます。
一定水準のセキュリティレベルを保つためには、会社側で一元管理できる社用携帯がおすすめです。
従業員に社用携帯を支給するデメリット
ここまで紹介してきたとおり、社用携帯には多くのメリットがあります。しかし、いくつかデメリットもあるため注意しなければなりません。
ここでは、従業員に社用携帯を支給するデメリットを4つ紹介します。
新規購入や機種変更のコストがかかる
社用携帯を導入するには、当然ながら端末を購入する必要があります。また、一度購入して終わりではなく、一定期間が経過したら機種変更をしなければなりません。そのためのコストがかかるのが、デメリットのひとつです。
端末が古くなるとOSやアプリのアップデートに対応できなかったり、バッテリーの持ちが悪くなったり、操作性が落ちたりするため、機種変更は必須です。Belongの調査によると、社用携帯の機種変更の頻度は「2年に1回程度」が最多でした。※2
支給する端末の台数が多くなるほど、新規購入や機種変更のために多くのコストがかかることを意識しておきましょう。
セットアップの手間がかかる
社用携帯を従業員に支給する際、必要なアプリのインストールやセキュリティ設定など、セットアップが必要です。全員分の端末を一度に支給する場合と、部署ごとに段階的に支給する場合がありますが、どちらにしても情報システム担当の負担は大きくなります。
先述のBelongの調査では、社用携帯のセットアップにかかる時間の平均は1台あたり51.7分でした。1台につき1時間弱の時間を要すると考えると、導入台数によってはセットアップだけで膨大な時間がかかってしまうのがデメリットです。
端末管理システムを導入する必要がある
会社側で端末を一元管理できることをメリットとして紹介しましたが、そのためには端末管理システムが必要です。この導入にコストや手間がかかる点も、デメリットとして挙げられます。
管理項目の洗い出しや運用にあたってのポリシーを決めなければならないほか、製品選定にも時間や手間がかかります。また、こういったシステムはアカウント数による課金であることも多く、社用携帯の台数が多くなるほどコストも高くなる点にも注意が必要です。
2台持ちによる紛失・盗難のリスクが高まる
持ち歩く端末の台数が増えるほど、紛失や盗難のリスクが高まります。移動が多い従業員は特に、電車やタクシーに置き忘れや、盗難に注意しなければなりません。
取引先や顧客の個人情報、社外秘データなど、社用携帯に保存している情報が漏えいすると大きな損害を生む可能性があります。
プライベートの携帯を業務で利用する「BYOD」という方法も
社用携帯はメリットが多い一方で、見逃せないデメリットもあります。そこで、従業員個人の端末を業務で使用する「BYOD」が注目されています。BYODなら、端末の購入費用やセットアップの必要はありません。
また、1台のスマートフォンで2つの電話番号を使い分けられるアプリや、個人端末から安全に業務データを利用するためのセキュリティサービスなどを利用すれば、個人端末の利用によるデメリットも解消できます。
BYODについては以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてみてください。
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業務携帯のセキュリティの不安はmoconaviで解消!
従業員に社用携帯を支給することにはメリットとデメリットがあります。同じように個人端末の業務利用にもメリット・デメリットがあるため、それぞれの会社に合った方法を検討しましょう。
リモートアクセスサービスの「moconavi(モコナビ)」は、社用携帯とBYODのどちらにも対応したセキュアなサービスです。端末にデータを残さない仕組みなので、紛失・盗難時でも情報漏えいの心配がありません。1台の端末で業務とプライベートを分けてプライバシーを確保できるので、BYODでも安心して利用できます。
スマートフォンの業務利用方法を検討中の方は、ぜひmoconaviをご活用ください。