法人におすすめ!IP電話の特徴と選び方を紹介

投稿日:2020 - 4 - 14

テレワークの準備を整える中で、IP電話というサービスを聞いたことがあるでしょう。IP電話自体は特に新しいサービスではありませんが、企業が導入すればたくさんのメリットを得ることができます。しかし、具体的な内容についてよくわからず、決定を迷っている企業も多いかもしれません。そこで、この記事ではIP電話の特徴や自社に合ったサービスの選び方などについてわかりやすく解説していきます。

IP電話とは

IP電話とは、Internet Protocolの頭文字を取った言葉で、インターネットを使用した通信方式が使われている電話サービスのことです。従来の電話は基地局を経由することで音声を届けるという仕組みになっているのに対して、IP電話はインターネットに接続することで音声通話を可能としています。同じインターネットを利用するサービスにメールがありますが、IP電話は声を一旦デジタル化することで相手に送り、届いた先で音声を復元するという仕組みです。

IP電話は、固定回線でのインターネット環境があれば利用可能で、一般家庭から会社まで幅広く利用できます。スマートフォンのアプリなども登場しており、IP電話は幅広く利用されているサービスといっていいでしょう。また、IP電話には複数の種類があるうえに、従来の固定電話で使用していた電話番号をそのまま利用できる番号ポータビリティに対応できるケースもあります。番号ポータビリティの利用は加入権のある電話で取得した番号であることが条件ですが、これまでの電話番号を変更せずにすむ便利なサービスです。

IP電話の種類①0AB-J型

IP電話には種類があり、0AB-J型はその中の一つです。0AB-J型の電話番号は東京なら「03」、大阪の場合は「06」から始まるのが特徴で、従来と同じように市外局番を利用することができます。そのため、あらかじめ電話加入権で取得した番号を持っていれば引き続き使えるのも0AB-J型の特徴といっていいでしょう。もちろん、新たに番号を取得する際にも、これまでのような市外局番から始まる10ケタの電話番号が割り当てられます。0AB-J型は、ネットワーク品質に安定品質、そして接続品質と総合品質の4つの項目によって細かい規定が設けられています。

その結果、従来のアナログ電話と変わらない機能や通話品質の実現を可能としており、電話同士で遅延が発生するというトラブルの心配もありません。

IP電話の種類②050型

050型とは、「050」で始まる番号が割り当てられるIP電話で、0AB-J型のように市外局番で分けられるわけではありません。電話番号も全部で11ケタという特徴も持っています。市外局番の区別がないため、電話加入権で取得した従来の番号を引き続き使うことはできませんが、スマートフォンなどで利用が可能なのも特徴の一つです。すべて「050」で統一されているので、市外局番で地域の特定をされたくない場合に向いています。ただし、050型は0AB-J型のように厳しい規定を設けているわけではありません。そのため、音声品質は通話環境の影響を受けやすいのが難点です。また、プロバイダを変更するたびに新たな番号を取得する必要があるのも特徴といえます。

IP電話の種類③電話番号不要型

IP電話の種類の一つに、電話番号不要型というタイプもあります。電話番号不要型は特定の電話番号を不要とした電話サービスのことで、例をあげるとLINEやFacebookメッセンジャーなどが該当します。他には、Skypeや050plusなども電話番号不要型と呼ばれるサービスです。電話番号不要型で音声通話の手段として用いられているのはVoIP(Voice over IP)技術で、サーバーを通して音声のデータ変換を行い、双方向で音声を送信します。電話番号不要型は、同じアプリのユーザー同士であってもアカウントIDの交換をしない限り通話はできませんでした。しかし、アカウントIDすら必要としないサービスも増えてきています。

従来の電話との違い

従来の電話とIP電話の一番の違いは、音声を伝える方法です。これまで主流となっていたアナログ回線では、電話をかけるとまず相手の電話番号が電話交換機に伝わります。そこからそれぞれの地域にある基地局を経由し、音声を伝えて通話を可能にしています。そのため、電話をかける相手との距離があるほど通話品質も下がる傾向がありました。その反面、長距離になるほど通話料金は高くなるのがデメリットです。一方、IP電話には電話交換機も基地局も必要ありません。電話をかけるとまず音声がデジタル化され、インターネットを介してデータとして相手の元に届けられます。

相手の元に届いたら音声として復元されて通話が成立するという仕組みであり、距離に関係なく一定の通話品質を維持しやすいのが特徴です。通話料金も距離に左右されにくいうえに、無料通話を可能としたサービスもあります。サービスによって違いはあるものの、従来型の電話回線と比べて低料金での通話を可能にしています。

IP電話のメリット①通話料が安い

IP電話のメリットの一つにあげられるのは、通話料金が安いということです。IP電話には電話交換機も中継する基地局も必要はありません。音声をデータ化して送信するため、これまでの電話に比べるとコストを抑えることが可能です。そのため、通話料金が低めに設定されているサービスが多いという特徴を持っています。例えば、フレッツ光の「ひかり電話」の場合は3分8円で全国どこでも通話が可能です。実際の通話料金はプロバイダによって多少違いはありますが、ほとんどの場合において長距離でもお得に通話ができます。従来の電話のように電話だけの配線工事や機器の設置なども不要で、導入にあたって全体のコストを削減することも可能です。

IP電話のメリット②電話回線がいらない

これまで、電話を引くには電話専用の回線を引くのが常識となっていました。電話専用のモジュラージャックが近くにない場合には、わざわざ配線を伸ばしたり新たにモジュラージャックを設置したりという手間もかかります。しかし、IP電話ならそういった工事が一切不要です。その代わり、IP電話に対応したルーターに接続する必要性は出てきますが、置き場所を左右されにくいというメリットがあります。何より、電話専用の回線をわざわざ個別に引く必要がありません。

インターネット利用料が発生するといっても、定額制が多いため大きなコストをかけずにすみます。そのため、固定電話を引いていない人や、これ以上電話回線を増やせないという人に向いているサービスです。

IP電話のメリット③システムの汎用性

IP電話なら、他のさまざまなアプリケーションと統合しやすいのも大きなメリットです。これは、インターネットをベースにしているからこそ可能な機能といえるでしょう。例えば、電子メールアカウントを利用してコールを発信し、そこからボイスメールにアクセスすることも可能です。もしくは、ボイスメールをテキストに変換して電子メールとして送信することもできます。個人での連絡手段としてはもちろん、ビジネスでも便利に活用できる機能の一つです。

また、IP電話であれば社員一人ひとりに個別の電話番号を割り当てることも可能になります。これは、固定電話では実現が難しいメリットの一つで、オフィスの拡張や部署移動などがあっても柔軟でスピーディーな対応を可能としてくれます。しかも、設定が比較的簡単なのもメリットが高いといっていいでしょう。例えば、新しい部署に社員が異動した際は、Webサイト上でシステムを再設定するだけで新しい電話の使用を開始できます。

IP電話のデメリット①フリーダイヤルが使えない

ほとんどの場合、IP電話ではフリーダイヤルの利用ができません。フリーダイヤルとは、「0120」から始まる通話料金無料のサービスのことで、NTTコミュニケーションズが提供しています。IP電話からかけることができないのは、フリーダイヤルの利用には電話回線を引いていることが条件となっているためです。たとえフリーダイヤルが設定されていても有料の電話番号にしかかけられず、通話料金が発生するのはデメリットになります。そのため、フリーダイヤルを利用したい場合にはIP電話は不向きといえるでしょう。また、電話回線が必要なFAXについても同様のことがいえます。FAXを利用したい場合も十分検討が必要です。

IP電話のデメリット②緊急通報ができない

IP電話からは緊急通報ができないこともデメリットの一つです。ただし、この場合は「050型」や「電話番号不要型」のIP電話が該当します。「0AB-J型」からは、警察への110番通報や消防または救急車を呼ぶ際の119番通報は可能です。ただし、契約するプロバイダなどによって条件が変わる場合もあるので確認はしましょう。緊急通報電話はNTTが提供するシステムのため、電話回線が引かれていないと利用できないのが主な理由です。また、警察署や消防署では、位置情報を取得できないという理由もあります。

IP電話のデメリット③通話の質に問題が出る可能性がある

IP電話は、従来の電話に比べて音声の品質が落ちやすいのもデメリットです。これは音声をデータ化するためで、どうしてもインターネット環境によって左右されやすいのが原因といえるでしょう。例えば、ネットワークが混雑している時間帯や接続状況や機器類など、利用環境に応じて音声の品質が下がる場合が出てきます。通話中に大容量のデータをダウンロードすることも、音声が途切れる原因につながります。ただし、光回線など大容量の通信が可能な環境であれば、固定電話と変わらない通話品質の実現は可能です。

IP電話はこんな人におすすめ

IP電話の使用に向いているのは、場所を限定せずに会社の電話番号から発信したい人です。この場合は主に「050型」のIP電話になりますが、個人の携帯番号から発進する必要がありません。また、会社にかかってきた電話をそのまま外出中の営業マンに転送できるという使い方も可能です。そのため、外回りの多い業種でも顧客にストレスを与える心配がありません。電話を受ける側も、わざわざ営業マンの携帯電話にかけ直すといった手間を省くことができます。外に出ている社員に対しても内線感覚で使うことができ、法人はもちろん、これから起業を予定している個人事業主や外回りが多い業種、さらに不在が多い業種にも適しています。

IP電話サービスの選び方①コスト

IP電話を実際に選ぶには、まずコスト面を考えることです。IP電話は従来の固定電話と比べれば料金が安いのは確かですが、その中にも差は生じます。たとえ品質や機能は同じでも、よりリーズナブルなサービスを選ぶようにしましょう。IP電話の通話料金は、固定電話と同じようにかける相手や地域に応じて料金に差が出ます。そのため、固定電話携帯電話にかけた場合、国際電話にかけた場合など、すべての料金体系を詳しくチェックして比較することがポイントです。特に、普段かける頻度が高い料金ほど重視して見ておくと失敗しません。

また、導入する方法によってもコストが変わることも考えておくようにしましょう。例えば、ハードウェア型の導入には初期費用が発生しますし、ソフトウェア型ならシステムの構築に手間がかかります。どの部分にコストをかけるべきか、しっかり見極めることが大切です。

IP電話サービスの選び方②対応機能

IP電話はインターネットを利用して通話するという点は共通していますが、具体的なサービス内容や機能は運営会社ごとで異なります。もちろん、対応しているOSにも違いはありますし、細かい機能もさまざまです。実際に選ぶなら、どのような機能が必要かをあらかじめ考えておくといいでしょう。また、注意したいのはすべての機能が基本料金に含まれているとは限らないことです。中にはオプションで追加できる機能もあるため、結果的に高くなってしまうことも出てくるかもしれません。

通常、IP電話で利用できる機能には、従業員の携帯電話やスマートフォンを内線として利用できる内線化機能、PCの画面を見ながら通話できるPC連帯機能、そして通話内容の録音ができる通話履歴録音機能などがあります。この他に必要な機能はあるかどうか考えてから選ぶことがポイントです。

IP電話サービスの選び方③通話回数

IP電話の選び方の一つに通話回数があります。IP電話は、一定数の通話回数を超えた場合にノイズが発生したり、突然通話が切断されたりするという不具合が起こりやすくなるからです。このような状況は、顧客からの信頼を下げやすいといえます。また、重要な会話を逃してしまうというリスクも懸念されます。特に、従業員数が多い会社では注意が必要です。できるだけ通話品質を安定させて快適に利用するには、どれくらいの通話数が必要か確認してから検討するようにしましょう。規模の大きな会社ほど慎重な検討が必要です。

自社に合ったサービスを知るには、導入前にまず1カ月を目安に通話数を想定しておくという方法があります。どのIP電話を利用するかで通話料金には差が出るため、事前にしっかり計画できていると予算を立てやすくなります。

IP電話の活用で経費削減!

ここまで説明してきた内容から、IP電話が法人に向いていることを理解できたのではないでしょうか。通話料金の安さに加えてメリットも多く、個人事業主から大勢の営業マンを抱えた法人まで適しているため、IP電話を導入して業務改善を図ってみましょう。実際にデバイスを活用する方法や業務改善の具体的な方法を実現するなら、「moconavi」で有益な情報を収集できます。

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