モバイルワークとは?導入における課題と解決法、成功のポイントを紹介!

  • 投稿日:2020 - 8 - 25
  • 更新日:2023 - 4 - 13
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新型コロナウイルスの影響で、テレワークの普及が大きく進みました。オフィス以外の場所で仕事ができる環境整備が進んだことで、移動中などの隙間時間に外で仕事をする「モバイルワーク」も活用されています。

本記事では、モバイルワークの概要や導入するメリット、課題と対策などの解説とモバイルワーク導入後の具体的な働き方の例も紹介していきます。

モバイルワークとは?

はじめに、モバイルワークとはどのようなものなのか、概要やテレワーク・在宅勤務との違い、導入状況について紹介します。

モバイルワークの定義

モバイルワークとは、ノートパソコン・スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末を使って、「施設や場所を制限されずに仕事を行う」働き方を指します。

ICT(情報通信技術)を利用することで、オフィス内でのみ閲覧・作業をしていた業務が、場所・時間を問わず取り組むことができるようになりました。たとえば、自宅やカフェ、コワーキングスペースなどで業務を進めることが可能です。

モバイルワークはテレワークの一つに位置づけられ、特に営業職のように外出や出張の多い職種に適したワークスタイルとして注目されています。

モバイルワークとテレワーク・在宅勤務の違い

テレワークはオフィス以外の場所で働くこと全般を指す言葉で、モバイルワーク、在宅勤務はテレワークの一種です。在宅勤務は、自宅で仕事をする業務形態であるのに対し、モバイルワークは営業の合間や移動中など隙間時間にモバイル端末を使って外出先で仕事をすることをいいます。

モバイルワークの導入状況

令和3年の総務省の調査によると、多くの業界でテレワークの導入割合が伸びています。特に情報通信業では9割以上の企業がテレワークを導入しているほか、金融・保険業も8割以上の導入率です。

そのなかで、モバイルワークの導入率はやや減少し、令和2年の33.4%から、令和3年には30.5%となっています。一方で、在宅勤務が87.4%から91.5%へ上昇しました。

参考:令和3年通信利用動向調査の結果

モバイルワーク導入のメリット

モバイルワークを導入すると、移動中などの隙間時間に外出先から仕事ができるなど、さまざまなメリットがあります。

 

ワークライフバランスの実現につながる

モバイルワークによって移動中などの隙間時間に外で仕事ができるようになると、資料やメールの確認のために帰社する必要がなくなります。その結果、営業のように外回りが多い従業員の業務が効率化され、残業時間が減ってワークライフバランスの向上につながります。

これは従業員側だけでなく、離職率の低下など企業にとっても大きなメリットです。

時間の有効活用による業務効率化につながる

モバイルワークの最大の強みは、「時間や場所に縛られず仕事ができる」ことです。営業周りの空き時間を活用してカフェで仕事を進めたり、移動中の隙間時間をうまく活用したりすれば、業務効率化が期待できます。

また、急に顧客から問い合わせがあったり資料の送付を依頼されたりしても、自社データにアクセスできる仕組みをつくっておけば、その場で即座に対応できます。モバイルワークの環境を整えることで、さまざまなシーンで生産性の向上が見込めるでしょう。

移動などのコストカットにつながる

モバイルワークが活用できれば、オフィスに戻らずに営業先から次の営業先に直接移動できるため、オフィスに戻る交通費が不要になります。無駄な交通費が発生せず、コスト削減効果が期待できます。また、隙間時間の有効活用で残業時間を削減することができ、残業代を抑えることができます。

モバイルワークのツール活用と働き方

モバイルワークの強みを最大限に引き出すためには、ツールを活用することがおすすめです。ツールの種類には、以下のようなものが挙げられます。

チャットツール

モバイルワークはいつでもどこでも仕事ができることがメリットですが、その一方でオフィスを不在にすることで社内メンバーとのコミュニケーションが遅延しやすいという側面もあります。

そのような課題を解消するためには、チャットツールの導入がおすすめです。チャットはメッセージで業務に関わる内容を気軽にやり取りできるだけでなく、ファイルの添付機能が備わっているものもあります。操作性も高く、モバイルワークでもコミュニケーションのスピード感を維持するためのツールとして活躍してくれるでしょう。

タスク管理ツール

モバイルワークを活用しているとスケジュールや仕事の進捗状況をしっかり管理する必要があります。タスク管理ツールで業務をリスト化し、優先順位をつけることで作業の漏れや遅れを防げます。例えば、商談を終えてオフィスに戻る途中にタスク管理を行うようにすれば、帰社してからの作業をよりスムーズに始められます。また、スケジュールやタスクを共有することで、従業員同士で予定や進捗を確認でき、上司は部下のマネジメントにも役立つでしょう。

CRMやSFAツール

CRMやSFAなどのツールを活用し、顧客情報の管理をしている企業も多いでしょう。

オフィスワークをベースにしている場合、これらのツールは通常オフィス環境でしか使用できません。モバイルワークと併用できるようセキュリティを考慮したICT環境に整えていれば、社外からCRMやSFAのデータへアクセスすることが可能です。

移動中に、次の商談にかかわる顧客情報を手元で確認することができれば、状況を把握したうえでスムーズな打合せをすることが可能です。

また、商談後すぐに顧客情報を更新することができるので、記入忘れや漏れを防ぎ時間を有効に使えるでしょう。

モバイルワーク導入の課題と対策

モバイルワークにはメリットが多いものの、導入にはさまざまな課題もあります。

ここでは、具体的な課題にはどのようなものがあるのか、チェックしていきましょう。

労働時間の把握が難しい

厚生労働省によるモバイルワークにおける適切な労務管理のためのガイドラインでは、「労働時間の把握」が課題とされています。モバイルワークは社外で業務を進められるため、正確な労働時間を管理することが難しいのです。

労働時間を把握するためには、自己申告や端末の使用ログ、社内システムへのアクセスログなどを利用し労働時間を算出する方法があります。労働時間のカウント方法について、企業側と従業員側の双方で同じ認識をもてるようにルールをしっかり作り運用するようにしましょう。

長時間労働が発生しやすい

モバイルワークは空いた時間を有効活用できるのがメリットですが、その反面オンオフの切り替えがしづらく、人によってはかえって労働時間が長くなってしまうおそれもあります。長時間労働は従業員の心身にも負担をかけるため、企業側が対策を講じる必要があります。

具体的な防止策としては、時間外・深夜労働を禁止することです。上司が部下に対して時間外や深夜は労働しないよう、積極的に声かけを行いましょう。システムへのアクセス制限も有効です。時間外や深夜には社内システムへアクセスできないようにし、長時間労働を防止しましょう。企業側、従業員側どちらも長時間労働を行わない意識をもつことが大切です。

セキュリティを担保するためのルールが必要

モバイルワークは「端末の紛失や盗難」「暗号化されていないネットワークの利用による情報流出」「パソコン画面の覗き見による情報流出」など、多くのリスクがあります。対策として、モバイルワークを行う際のセキュリティルールを策定し、従業員に浸透させましょう。

具体的には以下のような内容が挙げられます。

・ファイルを端末のローカル上に保存しない

・公衆Wi-Fiを使用しない

・会社貸与のモバイルルータを使用する

・ファイル共有ソフトの利用におけるウイルス感染やスパイウェアの危険性について教育する

・のぞき見防止フィルターの装着

・パスワードの工夫や2段階認証の導入

・社外環境ではデータを印刷しない

技術的なセキュリティ対策が必要

ルールの策定に加えて、技術的なセキュリティ対策も必要です。「アクセスの制限や管理の徹底」が求められます。「ハードディスクの暗号化」、「セキュアコンテナの使用」、「外部記憶媒体は原則使用せず、やむを得ない場合のみ情報漏えい対策が施されているUSBメモリなどを使用する」などの対策を進めましょう。

それ以外にも、「ウイルス対策ソフトの導入」「VPNやセキュアブラウザなどの利用」も有効な手段です。VPNはいわゆる仮想専用線として活用できるもので、インターネット上に潜むさまざまな脅威から守ってくれます。

セキュアブラウザは、不正なアクセスや情報漏えいなどを防止する機能を備えたウェブブラウザです。機密情報の流出を防ぐ目的で、多くの企業に活用されています。

これからのリモートアクセスツールの定番に──「セキュアブラウザ」のススメ

業務用アプリケーションを管理する仕組みが必要

モバイルワークに欠かせないスマートフォンやタブレット端末。端末内の業務用アプリケーションを適切に管理するために、MAM(Mobile Application Management)という仕組みを活用する方法があります。端末自体にデータを残さず、社内システムにアクセスできることがMAMの特徴。もしも端末を紛失した場合も、データが残っていないため情報漏えいの心配がありません。

また、MAMはBYOD(Bring Your Own Device)、つまり「私用端末の業務利用」にも向いています。アプリケーションのみを管理するので、一台の端末で業務用と個人用のデータやアプリを分け、企業は業務環境のみを管理できます。従業員は、いつもの自分のスマホを業務に使いながらプライベートとしっかり分けることができるのが魅力といえます。

関連記事:MAMとは?意味や機能性、テレワークで導入するメリットを解説

 

モバイルワークを活用した1日の働き方。スケジュール管理から顧客との電話、顧客管理まで快適に実現する方法

先述したモバイルワークの課題を解決するためのMAMツールとして有効に機能してくれるのが、レコモットが提供するリモートアクセスサービスの「moconavi(モコナビ)」です。その機能を詳しく紹介します。

堅牢なセキュリティで、外出先でのメールや添付ファイルのチェックも安心

モバイルワークではメールの確認をすることが多いのではないでしょうか。しかし、メールアプリやブラウザから確認する際、セキュリティが担保されていないと情報漏えいのリスクがあります。

moconaviはサンドボックス化されたアプリのため、万が一端末がウイルスに感染してしまっても情報流出を防ぐことが可能。また、添付ファイルをPDFに変換して表示することで標的型攻撃のリスクを完全に無害化する仕組みにより、安心して外出先でもメールや資料を確認できます。

クラウドサービスや社内システムへセキュアに連携

moconavi は、Microsoft 365やGoogle Workspaceなどのグループウェアや、SalesforceをはじめとしたSFA/CRM、クラウドストレージや050通話サービスなど、さまざまな業務サービスと連携しています。そのため、いつも使っているツールをmoconaviのセキュアな環境で利用できます。

社内システムには、中継サーバーを設置することで安全にアクセス可能。クラウド側でラウンドロビンで振り分けするためロードバランサ―は不要です。

moconaviシリーズの活用で快適なモバイルワークを実現

法人携帯でも個人携帯を業務利用する場合でも利用ができる「moconavi 050」は、モバイルワークでおすすめの050番号サービスです。クラウド電話帳でアドレス情報を一元管理できるほか、発着信履歴を端末に残さないのでセキュリティも万全です。

個人の携帯をビジネス利用するBYODにも最適。セカンドナンバーとして050番号を付与できるので、仕事とプライベートの使い分けができ、通話料も会社へ一括自動請求できます。

このようにmoconaviを使えば、アプリ一つで快適かつセキュアなモバイルワークが実現可能です。

動画では実際のmoconaviの画面で解説していますので併せてご覧ください。

関連記事:moconaviを活用!営業パーソンの1日

『moconavi』の導入でモバイルワークのセキュリティリスクに備えよう

モバイルワークの導入は業務効率化や生産性の向上が期待できます。しかし運用にはセキュリティリスクが伴うため、細心の注意を払う必要があります。

moconavi(モコナビ)」はあらゆるセキュリティ懸念事項をクリアし、安全に業務を行えるMAM市場シェア4年連続No,1のリモートアクセスサービスです。

端末にデータを残さない仕組みになっており、強固な認証サービスや生体認証にも標準対応しています。モバイルワークにおける利便性を損なわずに情報漏えいを防げるので、ぜひご検討ください。トライアルも実施中。お気軽にお問合せください。

[moconavi トライアル申込はこちら]

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