ゼロトラストネットワークとは。重要性が高まる理由や実現するためのポイント
- 投稿日:2025 - 5 - 20
- 更新日:2025 - 5 - 20

テレワークの普及やクラウドサービスの拡大のなかで、従来型のセキュリティモデルでは十分なセキュリティを確保することが難しくなっています。そこで注目されているのが、ゼロトラストネットワークです。
情報システム部門や総務部門の担当者のなかには、「ゼロトラストネットワークはなぜ重要なのか」「実現するためのポイントが知りたい」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ゼロトラストネットワークの概要や重要性、実現するためのポイント、事例について解説します。
なお、安全なリモートワークを実現するセキュアブラウザについてはこちらの資料をご確認ください。
テレワークの普及やクラウドサービスの拡大のなかで、従来型のセキュリティモデルでは十分なセキュリティを確保することが難しくなっています。そこで注目されているのが、ゼロトラストネットワークです。
情報システム部門や総務部門の担当者のなかには、「ゼロトラストネットワークはなぜ重要なのか」「実現するためのポイントが知りたい」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ゼロトラストネットワークの概要や重要性、実現するためのポイント、事例について解説します。
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ゼロトラストネットワークとは
ゼロトラストネットワークとは、すべての情報アクセスを信用できないものと捉える“ゼロトラスト”の考え方に基づくネットワークです。
外部と内部を分離する境界型のセキュリティで構築された従来のネットワークとは、ネットワーク内外への対応が異なります。
▼ゼロトラストネットワークと従来のネットワークの違い
ゼロトラストネットワーク | 従来のネットワーク | |
内部への対応 | 疑う | 信頼する |
外部への対応 | 疑う | 脅威とみなす |
セキュリティの手法 | すべてのアクセスを監視して対応する | 外部と内部を分離して遮断する |
ゼロトラストセキュリティについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
ゼロトラストネットワークの重要性が高まる理由
ゼロトラストネットワークの重要性が高まる理由として、ネットワークを取り巻く環境の変化によって、境界型のセキュリティ対策が機能しにくくなったことが挙げられます。
テレワークの普及やクラウドサービスの利用拡大によって社外アクセスとエンドポイントが広がったことで、ネットワークの外部と内部を完全に切り離すことが難しくなりました。
加えて、近年増加している標的型攻撃メール(※)や内部不正に対しては境界型のセキュリティでは対応しきれません。
このような環境においてセキュリティを維持するには、すべてのアクセスを疑うゼロトラストネットワークの構築が重要です。
※標的型攻撃メールとは、特定の組織を攻撃する目的で送信されるメールです。メール内のURLや添付ファイルを開くことでウイルスやマルウェアに感染するように仕組まれています。
なお、リモートアクセスに必要なセキュリティ対策についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
ゼロトラストネットワークを実現するためのポイント
現状、ゼロトラストネットワークを単一で実現できるソリューションはありません。実現のためには、複数のポイントを押さえる必要があります。
①ITリソースへのアクセス制御
ITリソースへのアクセス制御を行い、各ITリソースごとに適切なユーザー・デバイスのみがアクセスできるようにします。
この際、ユーザー・デバイスからアクセスできるITリソースは業務に必要な最小限の範囲にとどめることが重要です。
▼ITリソースへのアクセス制御を行うソリューションの例
ソリューション | 概要 |
SWG | 通信を監視して、Webサイトへのアクセス制御を行う |
IAM | ユーザー認証に基づくアクセス制御を行う |
CASB | クラウド環境のアクセスを可視化して保護する |
ZTNA | アクセス権限を細分化して最小権限のアクセスを実現する |
②エンドポイントの監視・検知
ネットワークにおけるエンドポイントとなるパソコンやスマートフォンなどの端末について、挙動の監視やマルウェアの検知などを行います。
境界型のセキュリティのように不正アクセスやマルウェアの侵入を事前に防ぐのではなく、事後に検知して隔離することで対応します。
▼エンドポイントの監視・検知を行うソリューションの例
ソリューション | 概要 |
EDR | エンドポイント端末の挙動から脅威を識別して対応する |
UEM | エンドポイント端末とアプリケーションを一元管理する |
なお、エンドポイントセキュリティについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
③認証の強化
認証を強化することで、不正アクセスを防ぎやすくなります。
ID・パスワードのみで認証を行っている場合、これらの流出による不正アクセスのリスクが生じます。
ID・パスワードを適切に管理できる環境を構築すると同時に、ID・パスワード以外の要素を併せた多要素認証を導入することが有効です。
▼認証を強化するソリューションの例
ソリューション | 概要 |
IDaaS | 社内のアカウント情報をクラウド上で一元管理する |
MFA | ID・パスワードに加えて生体認証やワンタイムパスワードなどによる多要素認証を行う |
④デバイス・データの保護
業務に使用するデバイス・データの保護を行うことで、社外において業務を行う際の情報漏えいのリスクを軽減できます。
特に、従業員の私物の端末を業務に利用するBYODを導入している場合には、業務における安全性を確保するための対策が欠かせません。
▼デバイス・データを保護するソリューションの例
ソリューション | 概要 |
IRM | データの暗号化とアクセス制御を同時に行う |
DLP | 機密情報が含まれたデータを検出して、保護・監視を行う |
MAM | モバイル端末にインストールされているアプリケーションの管理を行う |
『moconavi(モコナビ)』で安全なBYODを導入した事例
株式会社あおぞら銀行様では、テレワークプラットフォームの『moconavi(モコナビ)』を導入することで、ゼロトラストに基づく安全なBYODを実現しました。
▼課題
社給のスマ-トフォンを1000台規模で運用していたものの、管理が十分でなく端末の紛失時における情報漏えいの状況を確認できていませんでした。
▼課題解決方法
クラウド型のMAMツールを利用できるテレワークプラットフォーム『moconavi』を導入し、BYODの導入に踏み切りました。
▼導入結果
- 端末に情報が残らないため、紛失時における情報漏えいのリスクが軽減した
- 不正利用がないことをアクセスログで証明できるようになった
『moconavi』によって、境界型のセキュリティでは難しかったスマ-トフォンのセキュリティ対策を実現して、BYODにも対応できるようになりました。
ゼロトラストに基づくリモートアクセスなら『moconavi』
テレワークの普及やクラウドサービスの拡大のなかで、ゼロトラストに基づく“ゼロトラストネットワーク”の構築が重要となっています。
ゼロトラストを実現するためには、アクセス制御やエンドポイントの監視・検出、認証の強化のほか、デバイス・データの保護が求められます。
『moconavi』は、クラウド型のMAMツールを利用できるテレワークプラットフォームです。端末・通信経路にデータを残さない仕組みと強固な認証サービスを用いており、業務用アプリを安全に使用できる環境を構築できます。
詳しい機能や特長については、こちらのページをご確認ください。
なお、BYODの導入についてはこちらの資料をご確認ください。
BYODを導入する前に押さえておきたいBYODのお悩みとその解決策

従業員が私物の端末を用いることで、業務効率化や機器コストの削減など、多くのメリットがある「BYOD」。
一方で、月々の通信量やパケット通信料の費用負担の区分についてお悩みのケースも見られます。
そこで注目されているのが、“BYOD手当”です。
本書では、BYOD手当の相場やBYODの導入におけるよくあるお悩みや解決方法について、押さえておきたいポイントをご紹介します。