働き方改革を適切なツールを活用して進めよう!
- 投稿日:2019 - 11 - 11
- 更新日:2022 - 9 - 20
安倍政権になってから取り組みがはじまった政府の政策として、ニュースでもよく耳にするようになったのが働き方改革です。その働き方改革を進めるために、実際にビジネスの場で利用できるさまざまなツールがあります。そこでここでは、ツールの例や選び方、ツールを活用することで得られる効果、およびセキュリティを強固にする大切さについて詳しく紹介します。
そもそも働き方改革とは何か?
働き方改革は安倍総理が提唱し、実際に2019年4月1日からは一部の関連法案が施行された政府の政策です。現代の日本では出生率が下がって人口が減り、それにつれて労働人口も減少するのが目に見えています。そのため、出生率を上げることや労働生産性を上げること、働き手を増やすことなどが課題となっているのです。実際に働き方改革を進めていくためには、働く人の立場に立ったものでなくてはなりません。そこで、課題として「長時間労働の是正」や「非正規雇用の見直し」、「同一労働同一賃金」が挙げられています。
高度成長期は残業を惜しまずモーレツに働き、長時間労働が当たり前という時代でした。しかし、そんな価値観が合わなくなってきているうえ、終身雇用制が崩れたことで頑張っても将来が保証されているわけではなくなっています。さらに、過労死が社会的問題になるなど、長時間労働を是正することが必要だと考えられるようになったのです。
また、非正規雇用として働く人の職場環境も見直しの課題とされています。長年働き、スキルや知識も豊富なスタッフでも、非正規雇用では正社員の新入社員と賃金が変わらない、もしくは安いという格差が生まれているケースが少なくありません。そこで、同じ労働をしている者には同じ賃金を支払うべきという同一労働同一賃金によって、そんな格差を解消しようとしているのです。また、非正規雇用では昇進やキャリアアップが望めないなど、賃金以外でも処遇に格差があります。そのため、非正規雇用そのものも見直す方向に舵を切ろうとしているのも特徴のひとつです。働き方改革では、企業の生産性もアップさせながら、労働者の豊かなライフスタイルも同時に社会全体に広めていくことを目指すものといえます。
ツールを導入して働き方改革を進めよう!
少子高齢化が進むことで将来的に労働力の減少が懸念されている状況を鑑みて、安倍総理は「一億総活躍社会」という目標を打ち出しました。一億総活躍社会を実現するためには、これまで外で働いてなかった主婦やまだまだ働ける高齢者などにも、積極的に働いてもらう仕組みづくりが大切になります。ただ、まだ幼い子どもがいる女性が仕事をする場合、フルタイムで働くことが難しい場合もあるでしょう。また、自宅で仕事ができれば、もっと頑張れるという人も多いかもしれません。
一昔前とは違ってインターネットが普及し、IT技術が発展してきたことで、必ずしも会社にいなくても業務が行える体制も取れるようになってきました。すべての職業で可能というわけではないものの、特にエンジニア系やWeb系の職種の場合はテレワークが可能になっています。そんなテレワークを現実にするためには、適切なツールを利用することがポイントです。働き方改革の一環として使うのに有効なツールには、コミュニケーションのためのものや、離れた場所にいても会議ができるものなどがあります。また、タスク管理や情報の管理ができるツールなどもあり、業務に合ったツールを取り入れることで働き方改革を進めることが可能です。
働き方改革のために導入するツールを選ぶポイントは?
ツールといっても機能や目的はそれぞれ異なるため、どんなに優れたツールであっても、その企業や職場、職種の状況に適したものでなければ業務の効率化にはつながりません。そのため、働き方改革の一環としてツールを導入しようとするときは、業務の目的や課題に合ったツールを選ぶことが大切です。企業の業務の中でどの部分にどんなツールを使うことができるか、使えばどれだけ効率化が図れて生産性を上げられるかを考慮に入れる必要があります。場合によっては、現場で実際に働く社員の意見を聞いたうえで、どんなツールを取り入れるのが適切かを判断したほうがいいこともあるでしょう。
ツールを実際に活用するためには、導入後に社員のIT技術に合わせてサポートを充実させることも大切です。結局あまり使われなかった、十分ツールの機能を生かしきれなかったという結果になれば、コストをかけて導入した意味がありません。導入だけしたところで、運用のサポート体制が不十分ならば、社員が本来目指したような使い方ができない可能性もあります。そのため、社員がスムーズにツールを使えるよう、社内での運用体制を整えるのもポイントです。
さらに、セキュリティ対策をしっかり考えることも大切になります。働き方改革を目的として導入するのに適したツールは、Web上でメッセージをやり取りしたり、データ管理をしたりするものが多いです。情報漏洩など、どうしてもセキュリティ面でリスクがあるのは避けられません。そのため、まずはセキュリティ対策がしっかりされているツールを導入することが大切なポイントだといえます。それに加えて、ツールを使う社員に対して、考えられるリスクや情報漏洩を起こさないための扱い方など、セキュリティ対策の教育を行うことも必要です。
ツールの例1:コミュニケーションのスピードアップ
スタッフ同士でコミュニケーションを取れる社内SNSともいわれているツールを利用すれば、企業内で素早くコミュニケーションが取れるようになり、結果として仕事のスピードアップにも期待できます。また、プロジェクトのメンバー同士で情報の共有ができるため、一緒に仕事を進めるのに活用することが可能です。
具体的なチャットツールとしては、「チャットワーク(ChatWork)」や「Slack」などが挙げられます。チャットワークは、LINEのビジネス判のようなチャットツールで、ビジネスに特化した仕様になっているのが特徴的です。グループチャットや1対1のダイレクトチャットで気軽にLINEのようにメッセージのやり取りをできるほか、メモ代わりに利用できるマイチャットもあります。また、ファイル共有に加えて、タスク管理も機能に備わっており、同一画面上で確認することが可能です。パソコンのカメラとマイクを利用して無料で音声通話やビデオ通話ができるほか、パソコン画面をチャットの相手と共有することもできます。
Slackもチャットワークと同様にビジネス仕様のチャットツールです。テーマごとに作成できるチャンネルを利用してメンバーと会話したり、ファイルを共有したりすることができます。SlackはGoogle Driveをはじめとした他のサービスと連携できるという点が特徴的のひとつです。また、Slackでも音声通話やビデオ通話、画面を共有する機能もあります。さらに、Slack内で検索できる機能もついていることから、必要な情報を探しやすいという点もメリットです。
ツールの例2:業務の効率化
業務を効率化するのに役立つツールとしては「WinActor」や「Autoブラウザ名人」などがあります。どちらもRPA(Robotic Process Automation)と呼ばれるツールで、人工知能が発展したことによりビジネスに応用されたソフトウェア型ロボットです。毎日パソコンで行う業務を定型化・自動化してくれるため作業が効率的になります。人工知能やソフトウェア型ロボットと聞くと、なにか難しいというイメージを持ってしまう人もいるかもしれません。しかし、実際は特別なプログラミングの技術がなくても簡単に使うことが可能です。
WinActorはNTTグループが提供するRPAツールで、簡単なインストール作業で使えるようになります。Windowsはもちろん、各社個別のシステムに至るまでどんなアプリケーションでも操作が可能です。導入後のサポート体制も整っています。Autoブラウザ名人もWinActor同様に定型作業を自動化やデジタル化できるRPAツールです。ブラウザ操作が安定していることに加えて、エラー時の対応がしっかりしています。また、Autoブラウザ名人は運用管理機能が充実していることも特徴的です。自社カレンダーに合わせた業務の管理ができるほか、ログインやログオフ、Windowsのアプリケーションを使った仕事など、業務のプロセス全体をカバーしてくれます。
ツールの例3:勤怠やタスク管理
インターネットを使うのが当たり前になり、IT技術が進歩したことで、実際には会社に出勤しなくても仕事ができるようになりました。たとえば、在宅勤務やテレワーク、リモートワーク、さらにはモバイルワークなど、言葉だけでもさまざまなワークスタイルがあります。ただ、そうしたワークスタイルの変化に伴って、会社に出勤しない社員の勤怠管理が難しくなるということがあるでしょう。しかし、多彩なスタイルで働く社員の勤務時間をオンラインで把握できる勤怠管理のツールも登場しました。
勤怠管理ができるオンラインツールは勤務の見える化を図る効果が得られ、企業と社員双方にとってメリットがあるものです。勤怠管理のツールとしては「ジョブカン」や「KING OF TIME」といったツールがあります。どちらもICカード打電やパソコン・モバイル打電をはじめ、多彩な打電方法に対応しているのが特徴のひとつです。勤務状況は自動で集計できるため、企業側の手間が省けます。休暇の申請をシステムから直接行えるなど、社員側にもメリットが多いツールです。
会社で目の前に社員がいる従来のワークスタイルの場合、他のスタッフがどの程度仕事を進めているのかすぐに確認することが可能です。しかし、離れた場所で仕事をしているスタッフがいると、お互いにどの程度仕事を進めているのかすぐにはわかりません。そんなとき役に立つのがタスク管理ツールです。タスク管理ツールがあれば、同じプロジェクトに携わるスタッフの業務に関して、進行状況の把握や共有が可能になります。社員がどのくらい業務で成果を上げているかも把握しやすくなるでしょう。
クラウド型のタスク管理ツールとして利用できるのが「My Redmine」です。業務が複数の支社にまたがる場合や、在宅勤務のスタッフがいる場合など、離れた拠点間で同じ仕事を進める際に情報を共有することができます。ほかに、「Trello」も業務の管理をするのに便利なツールです。画面上のボードやカードを使って情報を管理することができ、視覚的に把握できます。SlackやGoogle drive、カレンダーなど、業務に利用しているアプリケーションをそのまま使うことができる点もメリットです。スマートフォンやタブレットをはじめ、さまざまなデバイスとも同期ができるため、いつでもどこでも使えます。
働き方改革を進めるために!ツールでセキュリティを強固にしよう
スマートフォンやタブレットなど、気軽に使えるデバイスが増え、プライベートでもビジネスでも気軽に利用できるようになりました。ビジネスで便利に利用できるツールもコミュニケーションや勤怠管理、タスク管理など、どの分野でも充実してきています。しかし、社内専用で使えるツールがない場合、業務で連絡が必要なときに個人用のSNSを使っている人も多いかもしれません。ただ、そこで心配になるのが情報漏れなどのセキュリティ面での問題です。
ワークスタイルが多彩になってきている現代では、目の前にいるスタッフと直接やり取りするだけで業務が成り立たないこともあります。そこで、セキュリティを強くするツールを活用して働き方改革を進めることが大切になるのです。社内SNSを整備し、業務にかかわる連絡をするときは個人用のSNSを使わないことを徹底する必要があります。もちろん、社員に対しては情報の取り扱いに配慮し、企業の情報が漏洩するリスクを減らすように意識させることも大切です。
リモートアクセスサービス「moconavi」では、他社のさまざまなサービスとも連携しています。データを端末には残さない仕組みになっているほか、ファイルの暗号化やデータ保護、ウイルス対策をはじめとする、セキュリティの懸念事項に対して優れた対策が取られているため安心です。また、外出先でもオフィスにいるときと変わらないような快適な操作性も誇っています。働き方改革を効率よく、しかも安心して進めるためには、使いやすさや快適性はもちろん、セキュリティを強固にしておくことが大切なポイントです。そんな機能を備え、サポート体制も整っているリモートアクセスサービス「moconavi」のサイトに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
効果的なツールで働き方改革を!
企業によって社員の働く環境や業務の内容、プロジェクトの進め方などに違いもあるでしょう。また、ワークスタイルが多様化している現代では、従来とは変化が出てくることもあるはずです。そのため、働き方改革を進めるためには現状を把握するとともに変化を感じ取り、将来も見据えたうえで自社の業務や社員の勤務状況に合ったツールを選ぶ必要があります。また、その際にはセキュリティに配慮しながら活用することが効果的です。