テレワークに不可欠な電子契約書とは? メリット・デメリット、代表的な電子契約システムについて解説

  • 投稿日:2022 - 4 - 28
  • 更新日:2022 - 4 - 28
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働き方改革による業務効率化や、テレワーク対応といった流れで業務のペーパーレス化が進むなか、電子契約の導入を検討する企業が増えています。電子契約を導入するうえで、電子契約の仕組みやメリット・デメリットについて詳しく知っておく必要があるでしょう。

本記事では、電子契約書について詳しく解説します。代表的な電子契約システムの機能や費用も紹介しているので、導入時の参考にしてください。

電子契約書とは?

電子契約書とは、電子データで管理する契約書のことをいいます。紙には印刷せずに、電子データの状態で署名や保存ができるのが特徴です。

政府が推進する「脱はんこ」の流れや、テレワーク環境でも円滑に契約業務などを進めるために、電子契約書の導入を進めている企業も少なくありません。

電子契約書と書面契約書の違い

電子契約書と従来の書面契約書には、以下のような違いがあります。

電子契約書 書面契約書
媒体 電子データ
署名方法 電子署名 紙への署名、押印
日付の確認 タイムスタンプ 紙へ直接記載
契約書の送付 インターネット経由 郵送、持参
保管場所 ファイルサーバー、クラウドストレージなど 倉庫やキャビネット
印紙税 必要(200円〜2,000円) 不要

 

電子契約書と書面契約書の大きな違いは、契約書の媒体です。紙で管理する書面契約書に対して、電子契約書は電子データとして取り扱います。

署名方法にも違いがあり、書面契約書は紙に直接署名・押印を行いますが、電子契約書では電子署名を用います。電子署名は電子データに対して署名できる機能で、本人が署名していることや内容が改ざんされていないことを証明できるのが特徴です。

契約を締結した日付は、書面契約書の場合は紙に直接記載します。一方電子契約書の場合は、タイムスタンプという仕組みを使用します。タイムスタンプとは、ある時刻にそのデータが存在していたことと、その時刻から内容が改ざんされていないことを証明できる機能です。

そのほか、紙なのか電子データなのかによって、契約書の送付方法や保管場所も異なります。

電子契約書の法的効力

電子契約書も正しく管理を行えば、法的にも効力をもちます。電子契約書の取り扱いに関する法律として「電子帳簿保存法」や「電子署名法」などがあり、帳簿や契約書を電子データとして保存する際のルールや電子署名の方法などについて細かく定められています。

これらの法律に基づいて管理すれば、契約書を電子データとして管理しても書面と変わらない契約の証明となるのです。

電子契約書のメリット

電子契約書には、以下のようなメリットがあります。

  • 契約手続きの業務効率化
  • コスト削減
  • 管理スペースの削減
  • コンプライアンスの強化

契約手続きの業務効率化

電子契約書は印刷や製本、郵送などが不要なため、契約手続きを効率化できるのがメリットです。書面契約書の場合は自社で押印した契約書を郵送して、相手が押印した原本を送り返してもらう必要があり、契約締結まで数日〜数週間かかるケースもめずらしくありません。

電子契約書ならインターネット経由で契約書をやりとりできるので、契約締結までにかかる時間や手間を削減できます。また、サービスによっては契約締結までの状況やステータスの管理ができ、期日を意識した締結や、締結漏れの防止に効果的です。

コスト削減

電子契約書は、印紙税・郵送費・印刷代など多くのコストを削減できるのも大きなメリットです。紙の契約書には印紙を貼る必要がありますが、電子データの場合は印紙が不要になります。

印刷するための紙やインクの購入費や郵送費なども、電子契約書なら必要ありません。また、印刷や製本が不要になることで業務を効率化でき、人件費削減の効果も期待できます。

管理スペースの削減

電子データは保管に物理的なスペースを必要としないため、管理スペースの削減にもつながります。契約書は7年間保管するよう法律で定められており、すべて紙で保管するには事務所内に保管用のスペースを確保しなければなりません。

一方、電子契約書なら自社のファイルサーバーやクラウド上のサーバーに保管できます。電子データとして管理すると物理的なスペースが不要になるだけでなく、検索機能で必要な契約書をすぐに見つけられるのもメリットです。

コンプライアンスの強化

電子署名の場合、内容が改ざんされてしまうリスクがありますが、電子契約書はタイムスタンプの機能を採用しているため、コンプライアンスを強化できる点もメリットです。

また、紙の契約書は火災や水害などによって閲覧不可能な状態になってしまうおそれがありますが、電子契約書は遠隔地にバックアップを取っておけばこのようなリスクも最小限にできます。

電子契約書のデメリット・注意点

電子契約書にはメリットが多くありますが、一部デメリットもあるので注意してください。具体的には、以下のようなデメリットがあります。

  • 電子契約が認められていない書類もある
  • 取引先によっては書面契約を求められる場合がある
  • システムの導入や変更に手間とコストがかかる

電子契約が認められていない書類もある

契約の種類によっては、書面契約書での締結が義務付けられているものもあります。具体的には、不動産売買に関する契約書や特定商取引の契約書などです。このような紙での契約書作成が法律で義務付けられているものは、電子データで契約書を作成しても無効となってしまいます。

取引先によっては書面契約を求められる場合がある

契約行為は最低でも2者間で結ばれるものなので、双方が電子契約に対応していなければなりません。そのため、取引先に書面契約を求められ、電子契約ができない場合もあります。自社が電子契約を導入したからといって、すべての契約が電子化できるわけではないという点を理解しておきましょう。

システムの導入や変更に手間とコストがかかる

電子契約の仕組みを利用するには、専用のシステムが必要です。近年はクラウド型の電子契約システムが充実しているので、導入の手間はそれほどかからなくなっています。しかし、業務フローの変更や従業員への説明、電子契約システムの利用料などは必要で、手間やコストが発生する点に注意してください。

代表的な電子契約システム

ここからは、代表的な電子契約システムを紹介します。5つの電子契約システムについて機能や費用などを紹介するので、導入時の参考にしてください。

電子印鑑GMOサイン

電子印鑑GMOサインは、大手企業や自治体、銀行など多くの導入実績がある電子契約システムです。大量の契約書でも一括送信できる「差込文書一括送信」やスマホアプリでの電子署名など、契約業務を効率化できる機能が提供されています。

クラウドサイン

クラウドサインは、日本の法律に詳しい弁護士の監修により開発された電子契約システムです。大手企業からベンチャー企業まで幅広い企業の導入実績があり、Slackやbox、Salesforceなど多くの外部システムとの連携機能も用意されています。

マネーフォワードクラウド契約

マネーフォワードクラウド契約は、契約書の送信に費用がかからない電子契約システムです。中小企業向けの機能制限版と中堅〜上場企業向けのフル機能版の2種類のプランがあり、いずれも0円で契約書を送信できます。

Adobe Sign

Adobe SignはPDFを提供するAdobe社の電子契約システムで、どんな端末からでもPDFの作成や編集、署名ができるのが特徴です。Microsoft推奨の電子契約システムでもあり、Microsoftの各種ソフトとも連携できます。

Adobe Signは個人向けプランとグループ版プランがあり、グループ向けには3つのプランが用意されています。

freeeサイン

freeeサインは、弁護士監修の電子契約システムです。テンプレート登録やワークフロー機能など、業務効率化のための便利な機能が提供されています。使いやすいシンプルなインターフェースで、操作に迷いにくいのもメリットです。

freeeサインには4つのプランがあり、プランごとにアカウント数や送信数の制限が変わるため、自社の規模に合ったプランを選ぶ必要があります。

電子契約書の導入でバックオフィスのDX化を進めよう

電子契約書

電子契約書は電子証明やタイムスタンプなど、書面契約書にはない仕組みが利用できます。業務効率化やコンプライアンスの強化など、企業が抱える課題を解決できるようなメリットも多いので、導入を検討してみましょう。

クラウド型の電子契約システムなら自社で専用システムを構築する必要がなく、契約すればすぐに利用が始められます。機能や料金はサービスによって異なるので、自社に合った電子契約システムを探してみてください。

また、最近では電子契約などのバックオフィス業務について、リモートワーク化を進めたいと考えている企業も少なくありません。そんなときはセキュアなテレワークプラットフォーム「moconavi(モコナビ)」がおすすめ。先ほど紹介した電子印鑑GMOサインとの連携ができ、スマートフォンを使って申請・承認業務が手軽に行えます。

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