コロナ禍テレワーク事例 和歌山県庁
- 投稿日:2020 - 7 - 29
- 更新日:2022 - 9 - 16
リモートアクセスツールmoconaviユーザーがコロナ禍でどのような対応を行っていたのか。インタビュー記事の第2弾をお送りします。今回は地方自治体で2012年にBYODでmoconaviを導入開始し、外出先から庁内システムへのアクセスを実現していた和歌山県庁の取り組みを紹介します。
和歌山県庁様
コロナ禍における一般職員のテレワークシフト、新たなmoconavi活用、今後の展望などについて、和歌山県庁 情報政策課様にお話をお伺いしました。
先手を打った複数チームの出勤体制の構築でラインを止まらせない
──いつ頃からどのようなコロナ対応を行いましたか?
2020年(令和2年)4月8日付で「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するための在宅勤務制度」を制定し、県職員への在宅勤務を推進しました。これは人事課から全職員に通知したものであり、6月上旬の時点で全職員の12%にあたる約410名が、最低1回は在宅勤務を行っています。
ただし情報政策課では、これに先手を打つ形で取り組みを行ないました。情報政策課で陽性者が出てしまうと課員全員が濃厚接触者になる可能性があり、もし2週間全員が自宅待機にでもなってしまえば、県庁のネットワークが止まってしまうからです。
具体的な施策としては、ラインを複数のチームに分け、チーム毎に自宅待機が可能な体制を敷きました。ラインがまるごと自宅待機になると大変なことになりますが、これをチーム単位に限定できれば、他のチームが業務を継続できます。このような取り組みを、4月7日に非常事態宣言が出る前から行っていました。
在宅勤務のためmoconaviを個人所有PCへ導入 職場と同じ感覚で仕事ができた
──moconaviのユーザー数や使い方の変化、連携アプリの導入やシステムの変更はありますか?
moconaviはすでに、職員メールや職員ポータル、全職員が使う庁内ファイルサーバーとの連携を行っていたため新たな連携はありません。システムの追加変更も特にありません。
ただ、moconaviのユーザー数でいうと、すでに2020年4月1日の段階で650ユーザーがmoconaviを使っていましたが、その後3か月間で800ユーザーに増えました。
また使い方としては、従来のようなスマートフォンによる利用に加え、自宅にある個人所有のパソコンにmoconaviを導入し、在宅勤務を行うケースが増えています。
もともとmoconaviはBYODのために導入したものなので、この使い方はその延長線上にあります。データはパソコン側に残らないので、セキュリティ上の問題もありません。表示される画面も庁内とまったく同じものなので、職場と同じ感覚で仕事ができます。
アフターコロナ・ウィズコロナではテレワークの比重は大きく モバイルパソコンの調達が課題
──今回のテレワーク推進によって生じた問題はありますか?
庁内には持ち出し可能なモバイル専用行政事務用パソコンが60台あり、行政事務のためにパソコンを利用したい職員に貸し出しているのですが、4月8日の在宅勤務推進に伴いその数が不足し、いざ借りようと思っても借りることができない、といった状況になってしまいました。
そこで4月16日にはルールを見直し、モバイル専用以外の一般的な行政事務用パソコンも、自宅への持ち帰りを許可することにしました。庁内のパソコンは基本的に二要素認証を導入しているため、認証に関しては十分なセキュリティを確保しています。
今後のアフターコロナ・ウイズコロナを視野に入れ、予算に基づいてパソコンの調達も随時進めて行く必要があるのですが、モバイルパソコンの需給がかなり逼迫していることがわかりましたので、今後は追加パソコンをどのように調達していくかも、大きな課題になると考えています。
──今回の対応で働き方への意識は変わりましたか?
庁内全体として、今後はテレワークの比重が大きくなっていくはずだと思います。
moconaviとMicrosoft365連携などで第二波、第三波に備えテレワーク環境を整えたい
──moconaviへのご要望や、今後行ないたい新たなmoconavi活用などはございますか?
パソコン版を使ってみて、moconavi自体に生体認証機能が組み込まれるといいのではないかと感じました。スマートフォンは製品自体に生体認証が組み込まれており、これとmoconaviのPINコードを組み合わせることで高いセキュリティを確保できますが、Windowsパソコンでは生体認証に対応していない製品も少なくないからです。
また県庁では、2020年5月からTeamsの本格活用を開始しているのですが、今後はMicrosoft365との連携も行ないたいと考えています。これによって今まで以上にテレワークが行いやすくなり、感染症の第二波、第三波にも対応しやすくなると期待しています。
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