テレワークの課題を解決する!マネジメントの必要性とその方法

投稿日:2019 - 8 - 23

テレワークは、企業にとっても従業員にとってもメリットの多い働き方である一方、いくつかの課題も存在します。テレワークを導入したものの、スムーズな運用ができていないケースも珍しくありません。
しかし、さまざまな手段で適切に業務やテレワーカーのマネジメントができれば、課題を解決することは可能です。そこで、ここではテレワークのメリットや課題、マネジメント方法などについて紹介していきます。

時間や場所にとらわれずに働く!テレワークとは

テレワークとは、決まった時間に職場に出て仕事をするという従来の働き方ではなく、自宅やサテライトオフィスなど職場から離れた場所で仕事をする働き方のことです。政府は「インターネットを活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と定義しており、「働き方改革」の一環として注目を集めています。テレワークでは、決まった時間に出社する必要がありません。そのため、これまで時間や場所などの制約によって働きたくても働けなかった人も活躍できるようになります。

たとえば、幼い子どもがいて預け先が見つからなかったり、介護に追われていたりする場合でも、自宅にいながら仕事ができるのであれば働くことも可能です。企業は従来の職場環境では辞めざるを得なかった有能な人材を引き留めることができ、人材不足の解消につながります。

テレワークにはメリットが多い!

それでは、テレワークには具体的にどのようなメリットがあるでしょうか。これは、大きく次の4つが挙げられます。
・従業員のワークライフバランスの実現を可能にする
・従業員の移動時間、通勤費用を節約できる
・大規模災害などが起こったときでも業務を継続できる
・企業の評判が向上する
それぞれ、内容を詳しく説明していきましょう。

ワークライフバランスとは、仕事と生活のバランスがとれていることです。仕事が充実することで生活もうまくいき、生活が満たされることで仕事も効率よくこなせるようになる好循環ととらえるといいでしょう。職場に出勤する場合、通勤に長い時間がかかり生活にしわ寄せがくることも珍しくありません。在宅で仕事ができれば、自分の生活を守りながら働けるため、ワークライフバランスが実現しやすくなります。その結果、仕事上のパフォーマンスや生産性が向上することも見込めるでしょう。また、通勤しませんので移動時間や通勤費用がかかりません。企業にとっても、社員に払う通勤手当の節約になるでしょう。

日本では、大きな災害が発生して一時的に交通機関が麻痺するということも起こり得ます。社員が出社しなければ仕事ができない状況では、業務を中断することになるでしょう。しかし、テレワークによって自宅で仕事ができる環境が整っていれば、業務を継続することが可能です。さらに、テレワークを導入している企業は、先進性があり積極的に従業員が働きやすい環境づくりを行っているとして、イメージや評判が良くなります。

テレワークの課題1.企業がテレワークに対応していない

企業、従業員ともにメリットのあるテレワークですが、さまざまな課題があります。そのひとつとして、テレワークに対応した環境を整えている企業は多くないことが挙げられるでしょう。テレワークの利用実態に関する調査によると、テレワーク制度を導入している企業は全体の1割程度とかなり少数です。また、企業にテレワーク制度そのものはあっても、利用する人がほとんどいないというケースも見受けられます。アメリカ合衆国におけるテレワークの導入率が85%あることと比較しても、日本のテレワーク導入率は低い水準であるといえるでしょう。

テレワークの課題2.成果に見合った評価を受けられない

テレワークの課題として、従業員が成果に見合うだけの評価を得づらいことも挙げられます。同じ職場で働いていれば、上司は部下のがんばりに目をとめる機会も多いでしょう。しかし、日頃顔を合わせていなければ、部下のがんばりにも業績の向上にも気づきにくいものです。それでも、営業のように成果がはっきり数字に出る分野であれば分かるでしょう。しかし、事務のように数字に表れない分野は特に、部下が成果をあげているのかどうか分かりづらく、正確な評価をするのが難しくなります。上司が部下に直接会わないため、ほめる機会もなかなか得られません。

テレワークの課題3.サポートを受けられず成長できない

テレワークは出社しなくていいのがメリットのひとつです。しかし、企業と切り離されて働くために、社内の状況が伝わりづらくサポートも受けにくくなります。これも、テレワークの課題といえるでしょう。特に、フルタイムで在宅ワークをしている従業員は、自分が行っている業務以外の様子を把握しづらい環境です。他部署やほかのポジションにいる従業員がどのようなプロジェクトを進めているのか分かりづらく、仮に貢献できるスキルがあったとしても関わることもできません。そういった状況がキャリアアップの妨げともなるでしょう。

なかには、担当できる業務に限りがあるとして、テレワーカーには昇進の機会を提供しない上司もいます。職場にいないために、キャリアアップのプランについて上司と話し合う機会もありません。しかし、意欲のある従業員であれば、可能な範囲でもっと大きな仕事を任せるなど成長の機会を与えることが望ましいでしょう。

テレワークの課題4.同僚と会わないので孤独に感じる

テレワーカーは、上司や同僚などと顔を合わせる機会がないため、円滑なコミュニケーションをとることが難しいです。職場にいる従業員には話した内容が、テレワーカーには伝わっていなかったという事態が起こることもあります。メールやチャットツールなどの手段を用いて連絡を取りかわしたとしても、コミュニケーションにタイムラグが生じることは避けがたいでしょう。結果として、テレワーカーが社内で孤立することがあります。

そのため、オンラインの会議システムやツールを用いるなどしてほかの従業員と簡単に連絡をとりあえる環境を整えたり、研修や社内イベントに参加させるなど職場を訪れる機会を設けたりすることが大切です。ふだんから何気ない会話ができる環境を構築しておけば、問題点やプロジェクトについて話しやすくなります。

テレワークを導入するならマネジメントが必要

「働き方改革」の推奨とともに大きな注目を集めながらテレワークの普及が進んでいないのは、従来の日本の働き方や手法では実現することが難しいからです。特に、日本ではいまだに長時間の労働を美化する傾向があります。効率的に仕事をこなして定時に帰るより何時間も残業するほうが好評価を得られる土壌があることは否定できません。また、上司の目の前でがんばる姿を見せたほうが、真面目に仕事に取り組んでいると評価されやすい傾向もあるでしょう。こういった考え方は、テレワークという働き方にはなじみません。

まずは、長時間労働を美化するような体質を変えることが重要です。そのうえで、仕事環境や業務システムなども大きく変化させる必要があります。テレワークは、適当にオンラインの会議システムを導入すればできるというものではありません。従業員の勤務時間や業務の進捗状況を適正に管理するシステムの構築、従業員を評価する基準の見直し、従業員同士の交流の場の設定など、さまざまな面での整備が必要となります。顔を合わせないからこそ、業務の進捗度合いや従業員の状況を適切に把握できるマネジメントが大切なのです。

マネジメントの方法1.仕事環境の整備

マネジメントする方法として、まずは仕事環境を整えることが必要です。企業が制度を導入する際に、テレワークでできる仕事とできない仕事に分けようとしたり、テレワークでできる仕事を作ったりすることがありますが、これは正しい方法とはいえません。企業で行うすべての仕事がテレワークでできる状態を目指すことが望ましいです。セキュリティ上の問題などから無理な業務もありますが、多くの仕事が工夫次第でテレワークでできるようになります。たとえば、情報を電子化したり、勤怠管理をクラウド化したりする工夫が有効でしょう。

職場外で使える端末を用意する必要もあります。企業の重要な情報資産を職場の外で利用することになるため、厳正なセキュリティ対策を施すことも重要なポイントとなるでしょう。情報セキュリティポリシーの策定も必要です。職場外で働く場合にふさわしい環境の基準を定めたマニュアルの作成も要るでしょう。必要に応じてサテライトオフィスを活用することも検討できます。

マネジメントの方法2.コミュニケーションのIT化

テレワークの課題のひとつが、テレワーカーの孤立化です。そのため、職場で働く従業員とテレワーカーとが円滑にコミュニケーションをはかれる環境の整備、IT化は外せません。従業員の連絡手段としてもっとも一般的なのは電話によるやりとりでしょう。しかし、コミュニケーションツールを導入すれば、ひとつのシステムで音声通話だけでなくビデオ通話やテキストチャットなども可能です。

また、さまざまな企業用SNSツールがありますので、導入するといいでしょう。個人間だけではなく、部署内やプロジェクトチームなどグループ単位で連絡をとることも容易です。やりとりした内容をオープンにすることもできますので、直接連絡をとりあった人以外も情報の共有がしやすくなります。既読したかどうか分かるツールを選べば、伝達事項が伝わっているか、情報を漏れなく共有できているかの確認もしやすいでしょう。

Web会議ツールにも、さまざま機能があります。たとえば、パソコン画面上に資料を提示してプレゼンを行ったり、打ち合わせや共同作業を行ったりすることも可能です。社外だけでなく、社内同士の連絡も手軽に行えるでしょう。

マネジメントの方法3.業務管理システムの活用

テレワーク制度を導入する際に問題になることのひとつが、テレワーカーの業務管理をどのように行うかということです。これには、業務管理システムを活用するといいでしょう。クラウド型の業務管理システムを導入すれば、従業員はどこにいてもパソコンやスマートフォンなどからアクセスして業務を行えるようになります。また、各自の進捗状況が可視化できるツールを使えば、上司は個々の従業員の進捗状況を把握することも可能です。状況に応じて、具体的な指示を出したり指導を行ったりできるでしょう。マニュアルなどの情報をデジタル化して共有できるようにしておくと、いつでも必要なときに確認できて便利です。

マネジメントの方法4. 勤怠の管理

従業員の労働時間を正確に把握するためには、勤怠管理を厳正に行うことが必要です。職場に出勤する従業員であれば、紙の出勤簿に記入したりタイムカードに打刻したりといった方法がとられることが多いでしょう。しかし、上司の目の届かないテレワーカーが紙の出勤簿に記入すると、不正な申告が行われる可能性は否定できません。また、タイムカードは専用の打刻機を用意する必要があります。テレワーカーの労働時間の把握には、勤務時間を記録に残せる労務管理システムを活用し、打刻や勤怠申請を自宅などから行えるようにするといいでしょう。

テレワーカーは仕事時間の区切りがつきにくく、労働時間が長くなる傾向があります。そのため、1日の作業時間を設定する、勤務を開始したときと終了したときとに報告することを義務付けるなど、あらかじめきちんとルールを設定しておくことも必要です。なお、仮想オフィスツールを使うと、まるで実際に職場で働いているかのように従業員の誰がどこにいて何をしているかを把握できますので、管理がしやすくなります。

職場で働く社員は、テレワーカーに対して「電話対応など雑用が全部こちら任せになっている」「在宅できちんと働いているのか」といった不満や不信感を抱くことがあります。きちんと勤怠管理を行うことで、こういった不満を払拭することもできるでしょう。

マネジメントの方法5. 社員の教育

テレワーク制度を導入したあとに、職場で働く従業員とテレワーカーとの間に溝が生じることがあります。これは、従業員がテレワーク制度を導入する目的をきちんと理解していないためです。そこで、テレワークの意義や企業に与える良い影響、生産性が向上することなどについて教育し、従業員の認識を深めるよう努めましょう。トップをはじめとした経営陣の意識改革も必要です。トップが率先してテレワークの意義を理解し推進することで、企業内にも浸透しやすくなります。また、テレワーカーに対しては、セキュリティポリシーの遵守やテレワークするうえでの心構えなどを教育することも必要です。もちろん、ツールの操作方法やトラブルが起こったときの対応方法なども指導しましょう。

しっかりマネジメントしてテレワークを成功させよう!

この記事で紹介した方法を参考にしっかりマネジメントすることを意識すれば、テレワーク制度の導入や推進を円滑に進められます。導入の際は安全なテレワーク環境を実現できるテレワークプラットフォームを活用するといいでしょう。たとえば「moconavi」はモバイル向けテレワークプラットフォームです。スマートデバイスから社内システムに安全にアクセスでき、快適にテレワーク業務を遂行できる環境を構築できるので検討してみましょう。

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